2020 Fiscal Year Annual Research Report
Search for cosmic dark matter by highly radiopure NaI(Tl) scintillator
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19H00688
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
伏見 賢一 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (90274191)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 宇宙暗黒物質 / 放射性不純物の測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、宇宙暗黒物質探索に深刻な影響を与える検出器内部の放射性不純物を除去することに取り組んだ。その結果、世界最高純度のタリウム添加ヨウ化ナトリウム(NaI(Tl))結晶の開発に成功した。代表者らのグループがこれまで作ってきたNaI(Tl)結晶には、1000 μBq/kg程度の210Pbおよび3000 μBq/kg程度の40Kが含まれており、宇宙暗黒物質に対する感度を劣化させていた。 代表者らはこれまで実施してきた原料の純化方法を検討し、二種類の効果的な除去方法の最適な組み合わせを見いだした。その結果、NaI(Tl)結晶に含まれる放射性不純物について、210Pbおよび40Kともに検出限界の数μBq/kg以下を達成した。 実験方法について:純化したNaI(Tl)結晶をNaI(Tl)検出器として組み立て、徳島大学理工学部の実験室で測定した。信号波形弁別によって、アルファ線とガンマ線の信号を弁別し、NaI(Tl)結晶内部で発生するアルファ線の数を測定した。その結果、明瞭なピークは観測されず、NaI(Tl)に含まれる放射性不純物の濃度は210Pbについて5.7 μBq/kg以下の高純度を達成した。 引き続き、結晶純化の再現性を確認するため、同じ方法で純化を行なったNaI(Tl)検出器をもう一つ製造して純度を測定した。前述の結晶と新しい結晶をそれぞれ岐阜県飛騨市の東北大学ニュートリノ科学研究センター神岡地下観測所に設置してバックグラウンドを測定した。その結果、新しい結晶についても同様の高純度を確認し、純化方法の再現性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルスの蔓延に伴う材料供給の遅れ、出張制限により、十分な準備ができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
再現性の確認が必須項目である。現時点では2回の試行で再現性を確認してきた。さらに高純度を達成することをめざして純化方法の改善を試みる。 複数のNaI(Tl)検出器を岐阜県飛騨市の東北大学ニュートリノ科学研究センター神岡地下観測所に設置し、低バックグラウンド測定を行ない、宇宙暗黒物質探索の結果を解析して論文を執筆する。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] A Study on Energy Resolution of CANDLES Detector2021
Author(s)
Khai B. T.、Ajimura S.、Chan W. M.、Fushimi K.、Hazama R.、Hiraoka H.、Iida T.、Kanagawa K.、Kino H.、Kishimoto T.、Maeda T.、Nakajima K.、Nomachi M.、Ogawa I.、Ohata T.、Suzuki K.、Takemoto Y.、Takihira Y.、Tamagawa Y.、Tozawa M.、Tsuzuki M.、Umehara S.、Yoshida S.
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Journal Title
IEEE Transactions on Nuclear Science
Volume: 68
Pages: 368~378
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Search for Low-energy Electron Antineutrinos in KamLAND Associated with Gravitational Wave Events2021
Author(s)
S. Abe, S. Asami, A. Gando, Y. Gando, T. Gima, A. Goto, T. Hachiya, K. Hata, S. Hayashida, K. Hosokawa, K. Ichimura, S. Ieki, H. Ikeda, K. Inoue,, K. Ishidoshiro , Y. Kamei, N. Kawada , Y. Kishimoto,K.Fushimi (46番目)他26名
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Journal Title
The Astrophysical Journal
Volume: 909
Pages: 116-1~6
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] 超高純度NaI(Tl)による宇宙暗黒物質探索2021
Author(s)
伏見賢一,D.Chernyak, 江尻宏泰, 畑和実, 硲隆太, 飯田崇史, 池田晴雄, 今川恭四郎, 井上邦雄, 石浦宏尚, 伊藤博士, 岸本忠史, 古賀 真之, 小寺健太, A.Kozlov, 中村健悟, 折戸玲子, 嶋達志, 竹本康浩, 梅原さおり, 浦野雄介, 保田賢輔, 吉田斉
Organizer
研究会「放射線検出器とその応用」
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