2022 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of toxic flatworms on toxification of pufferfish - Who is the true TTX producer?
Project/Area Number |
19H00954
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
糸井 史朗 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (30385992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 修一 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (30231872)
高谷 智裕 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(水産), 教授 (90304972)
鈴木 美和 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (70409069)
岩田 繁英 東京海洋大学, 学術研究院, 助教 (80617316)
周防 玲 日本大学, 生物資源科学部, 助教 (20846050)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | フグ毒 / テトロドトキシン(TTX) / ツノヒラムシ属 / ゲノム解析 / 毒化機構 / オオツノヒラムシ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、フグ類へのTTXの供給者およびTTXの生産者についての謎を明らかにするために取り組んだ種々の研究により以下の成果を得た。 オオツノヒラムシにTTXを保有しない巻貝を餌として与えて飼育しても体重依存的にヒラムシ体内のTTX量が増大すること、オオツノヒラムシを抗生物質で処理して飼育すると保有するTTX量が減少することから、共生細菌の関与が大きいことが示唆されていた。そこで、抗生物質処理した個体と未処理の個体が有する細菌叢を16S rRNA遺伝子を対象とするアンプリコンメタゲノム解析を実施した結果、すでにTTX生産菌として報告されている分類群を含む細菌群が薬剤で消失する細菌群として見出された。これら検出された細菌群がヒラムシ体内におけるTTX産生機構に関わると考え、再現性の確認と絞り込みを進めた。また、ヒラムシがTTXを保持・蓄積するのに必要なタンパク質および遺伝子群を明らかにするためのプロテオームおよびトランスクリプトーム解析を引き続き実施してTTXの保有に関する遺伝子群の特定を目指して研究を進めたが、その特定には至っていない。 本研究の取り組みにより、オオツノヒラムシがTTX生産の場になっていることは確実であると考えているが、そのTTX生産・蓄積機構については引き続き研究を進める必要がある。また、研究の進行の中で、ヒラムシにおけるTTXおよびその類縁化合物の分析を行うことで、ヒラムシが性成熟に伴い保有するフグ毒とその関連化合物の局在を変化させ、これらの役割を変化させていることを示唆するデータを得ることができた。これは、ヒラムシの体内におけるTTXの生合成系を明らかにする上で重要な手掛かりの一つになると考えている。この他、オオツノヒラムシの幼生が様々な生物のTTXによる毒化に関与していることを明らかにした。 なお、本研究を遂行するにあたり、米澤遼氏を研究協力者として追加し、試料採取・分析等に協力いただいた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
サイエンスZERO「“毒”変じて薬となる 生物毒のパワーに迫る」(2022年8月7日、13日放送;NHK) https://www.nhk.jp/p/zero/ts/XK5VKV7V98/episode/te/9WRZKL66KV/
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] The quite low cross-reactivity of Kawatsu’s anti-tetrodotoxin monoclonal antibody to 5,6,11-trideoxytetrodotoxin, 11-nortetrodotoxin-6(S)-ol, and 11-oxotetrodotoxin, the major tetrodotoxin analogues in pufferfish2023
Author(s)
Keita Yamaki, Kyoka Sato, Yuta Kudo, Yuko Cho, Keiichi Konoki, Tomohiro Takatani, Osamu Arakawa, Kentaro Kawatsu, Mari Yotsu-Yamashita
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Journal Title
Toxicon
Volume: 226
Pages: 107081
DOI
Peer Reviewed
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