2021 Fiscal Year Annual Research Report
Application of trace element solubilizing mechanism in rhizosphere and regulate radioactive cesium uptake
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19H01169
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
信濃 卓郎 北海道大学, 農学研究院, 教授 (20235542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和崎 淳 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (00374728)
海野 佑介 公益財団法人環境科学技術研究所, 環境影響研究部, 研究員 (00522020)
丸山 隼人 北海道大学, 農学研究院, 助教 (10633951)
齋藤 隆 福島県農業総合センター, 浜地域農業再生研究センター, 科長 (30504071)
尹 永根 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 主任研究員 (50609708)
渡部 敏裕 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (60360939)
俵谷 圭太郎 山形大学, 農学部, 教授 (70179919)
若林 正吉 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター, 主任研究員 (80707654)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 根圏ライブイメージング / 放射性セシウム / 根圏効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
短半減期の放射性炭素である11Cをサイクロトロンによって二酸化炭素ガスとして発生させ、回収し、直ちにマメ科植物のルーピンに同化をし、その後の根への11Cの移動と根から周辺の土壌への分泌を観察可能なシステムを構築した。検出にはPETを用いた。ルーピンを利用することで、特定の根の部位(クラスタールート)から根圏土壌への大量の同化産物の分泌が確認されたが、全てのクラスタールートで同様に分泌されているのではなく、特定のクラスタールートでのみ分泌が行われていることが明らかになった。 この分泌が盛んに行われている根圏土壌とそれ以外の土壌における微生物性、土壌溶液中の各種元素濃度、根分泌物、 及び土壌鉱物に対しての影響を解析した。その結果、特定の微生物群集が根の分泌が盛んな領域で増加することが確認され、その生理的意義を考察した。また、この領域では土壌溶液中の複数の元素の濃度が周辺の領域に比較して高まることが確認され、その一つにセシウムイオンの増加が確認された。ルーピンは別途行った圃場レベルの試験から、放射性セシウムを極めて効率的に吸収、蓄積する能力があることを明らかにしており、この圃場レベルでの挙動が実際に特定の根によって引き起こされていることが明らかになった。土壌鉱物に対しての影響では、黒雲母を対象とした解析を進めた。その結果、根分泌物によって粘土表面および層状構造の端の部分からの元素の溶出が想定された。 被災地での放射性セシウムの吸収における植物種による吸収度合いの違いが、特定の根圏土壌における植物の強い作用によって引き起こされていることが初めて明らかにされた。植物の種類に応じた適切な対応策の設定が必要であることが示された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(39 results)
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[Journal Article] Effectiveness of non-exchangeable potassium quantified by mild tetrapheny boron extraction in estimating radiocesium transfer to soybean in Fukushima.2022
Author(s)
Wakabayashi, S., Eguchi, T., Nakao, A., Azuma, K., Fujimura, S., Kubo, K., Saito, M., Matsunami, H., Yanai, J.
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Journal Title
Science of The Total Environment
Volume: 820
Pages: 153119
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] 異なる土壌における白花ルーピンの根分泌物分布特性の可視化2021
Author(s)
尹 永根, 鈴井 伸郎, 三好 悠太, 海野 佑介, 丸山 隼人, 和崎 淳, 菅 あやね, 圓尾 明子, 渡部 敏裕, 橋本 洋平, 内田 翔子, 信濃 卓郎, 河地 有木
Organizer
日本土壌肥料学会2021年度北海道大会
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[Presentation] Comparison of transfer of 137Cs to soybeans in different fields2021
Author(s)
SUZUKI Masataka, FUJIMOTO Hisae, ASAEDA Satoshi, MARUYAMA Hayato, KUBO Katashi, FUJIMURA Shigeto, WATANABE Toshihiro, SHINANO Takuro
Organizer
IER International Symposium Fukushima 10 years: Forest, River, Ocean, and Food -Remaining issues for restoration
Int'l Joint Research
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