2021 Fiscal Year Annual Research Report
「ポスト身体社会」における芸術・文化経験の皮膚感覚についての横断的研究
Project/Area Number |
19H01207
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
平芳 幸浩 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 教授 (50332193)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 雅哉 関西大学, 文学部, 教授 (30372600)
池側 隆之 関西学院大学, 総合政策学部 教授, 教授 (30452212)
平芳 裕子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (50362752)
高木 彬 龍谷大学, 文学部, 講師 (50767548)
藤田 尚志 九州産業大学, 国際文化学部, 教授 (80552207)
牧口 千夏 独立行政法人国立美術館京都国立近代美術館, 学芸課, 主任研究員 (90443465)
太田 純貴 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (90757957)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 皮膚感覚 / 芸術 / 現代思想 / 身体 |
Outline of Annual Research Achievements |
現代社会とは身体補填技術が進展しヴァーチャル世界が拡張するいわゆるポスト身体社会と呼びうる状況である。そのような社会において私たち人間の根源である皮膚感覚がどのような意義を持ちうるのかを、さまざまな芸術文化表現において取り扱われてきたかについての分析考察を通して解明することが本研究の目標であり、そのための共同研究を続けてきた。研究機関はコロナ禍の時期と重なり、その結果研究自体がヴァーチャルな空間で行われる脱身体的な状況で進んだことは本研究にとって大きな意味を持った。共同研究においては、哲学的な観点から皮膚感覚における「痒み」についての考察、「作品」概念を成立させる境界と皮膚との連関を作品生成と変容の時間軸的観点から再検討する研究、文学作品における皮膚感覚表象と性差の交差についての分析、漫画『寄生獣』における皮膚感覚と20世紀後半におけるプラスチック感覚の展開との関連についての考察、映像を通した皮膚感覚を探るために、ピピロッティ・リストによるビデオ・アート作品を読解し投影と空間とそれに包まれる身体の関係から問い直した論究、荒川修作+マドリン・ギンズの著作『建築する身体』と彼らのプロジェクト「天命反転」の両方において、人間の身体の改変が目論まれる時にどのように皮膚感覚が用いられているかについての分析、第二の皮膚と称される衣服が「着心地」というキータームを通して皮膚感覚hの訴求を強めてきた歴史を再検討する考察、デジタル技術による映像撮影がもたらす世界像の変容と身体(皮膚)感覚の関係についての研究など、多岐にわたる研究を蓄積し、論集として公開した。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(26 results)