2019 Fiscal Year Annual Research Report
Pen and Sword in Modern Revolutions
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19H01302
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Research Institution | The Toyo Bunko |
Principal Investigator |
三谷 博 公益財団法人東洋文庫, 研究部, 研究員 (50114666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深町 英夫 中央大学, 国際経営学部, 教授 (00286949)
後藤 はる美 東洋大学, 文学部, 准教授 (00540379)
酒井 啓子 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (40401442)
塩出 浩之 京都大学, 文学研究科, 准教授 (50444906)
池田 嘉郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (80449420)
平 正人 文教大学, 教育学部, 教授 (90594002)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 革命 / 公論 / 暴力 / 内乱 / 戦争 / グローバルな比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は5カ年計画の初年度なので、翌年度以降の国際研究会のため、東アジアのメンバーが二回にわたりワークショップを開いて準備に当たった。第1回は11月30日に東洋文庫で開催し、フランス革命と明治維新に関する近著2冊の批評を行い、第2回は20年3月14日に東洋文庫でイギリス革命とロシア革命について発表・議論した。その結果、各革命に関する知識がメンバーに共有されただけでなく、比較による発見も生じた。明治維新における死者は極めて少なかったが、その基礎要因に幕末の日本がフランスやロシア等と違って国際的に孤立しており、そのため干渉戦争を免れたという事実があったことが確認されたことである。ワークショップの概要および発表・討論の要旨は革命比較研究会のウェブ・ページを設けて、これに掲載・公開した。他方、メンバーそれぞれの研究を進めるため海外派遣も行った。今年度は研究協力者の岩井淳をイギリス・フランスに派遣して資料調査を行った。 こうして比較研究の準備は着々と進んだが、20年初頭から新コロナ・パンデミックが始まったため、海外研究者の招聘や日本人研究者の海外派遣の続行は不可能となった。使えなくなった旅費は2020年度以降への繰り越しを認められた。しかし、2020年度もパンデミックのため海外渡航も招聘も不可能となったため、当該予算は主に文献購入に振り替えた。 これらの準備は翌年度にオンラインで開いた国際研究会やワークショップで生かすことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度の第1回国際研究会に向けた準備は順調に進展した。比較研究には各メンバーが専門外の革命について知識を得ることが不可欠の前提だが、この点は、二回のワークショップで熱心な発表と討論ができたので、順調に進んだと評価できる。当初、ワークショップを三回開く予定が二回となったが、研究上問題は生じていない。他方、パンデミックのため、海外からの招聘ができなくなった。研究計画について直接により突っ込んだ議論ができなかったのは悔やまれるが、致し方ない。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に第1回の国際研究会を開くのが第1関門である。パンデミックのため、オンラインで開かざるをえないが、ともかくメンバーそれぞれが革命、および「公論と暴力」について、どんな認識を持っているのかを知ることがすべての出発点となる。旅費が浮くはずだが、それは当初予定にはなかった同時通訳の費用に充てたい。 また、当研究会は当初、イギリス・フランス・日本・中国・ロシア・中東の6個を比較しようとして出発したが、ワークショップの結果、アメリカを追加する必要が分かったので、この方面の専門家をメンバーに迎えることとしたい。
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Remarks |
2019年11月30日、および2020年3月14日の各ワークショップについて、その発表と議論の要旨を掲載。日本語版と英語版を併載。
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Research Products
(12 results)