2020 Fiscal Year Annual Research Report
Pen and Sword in Modern Revolutions
Project/Area Number |
19H01302
|
Research Institution | The Toyo Bunko |
Principal Investigator |
三谷 博 公益財団法人東洋文庫, 研究部, 研究員 (50114666)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深町 英夫 中央大学, 国際経営学部, 教授 (00286949)
後藤 はる美 東洋大学, 文学部, 准教授 (00540379)
酒井 啓子 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (40401442)
塩出 浩之 京都大学, 文学研究科, 准教授 (50444906)
池田 嘉郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (80449420)
平 正人 文教大学, 教育学部, 教授 (90594002)
鰐淵 秀一 明治大学, 文学部, 専任講師 (30803829)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 革命 / 公論 / 暴力 / 内乱 / 戦争 / 軍隊 / グローバルな比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
第1回の国際研究会をオンラインで開いた。国内メンバーが第3回目のワークショップを開いて準備をした上で12月に開催した。この国際研究会は時差の関係で二回に分け、第1日(12月15日)は欧州(Sheffield,Heidelberg)と結んで開催し、研究代表者が趣旨説明を行ったのち、イギリス革命について議論した、第2日(12月19日)は北米(Princeton, Irvine)と結んで、フランス革命と中国革命について議論した。 前者では、発表者 Michael Braddick が「長いイングランド革命」という解釈を提示した上、公論は当初から暴力と密接な関係を持ち続け、それが暴力と袂を分ったのは名誉革命の遙か後だった事実を指摘した。現代では公論は暴力に代替すると予想がされがちだが、その見込みが退けられたわけである。後者では、David Bell がフランス革命を論じ、当初はエリートが理性的改革を自負ながら始めたものの、中途から民衆が介入して暴力的なものに転じたことを示した。これらに対し、参加者は専門に即しつつ「革命」の概念をどう把握すべきかを論じた。ついで、深町英夫は中国革命においてしばしば暴力の聖化が行われた史実を指摘し、人民や暴力への態度は党派により異なったと述べた。これに続き、革命における軍隊の役割について議論が交された。この発表と討論の内容は、次のURLで公開した。 https://kakumeihikaku.jimdosite.com/reports/ 2020年度は新型コロナのパンデミックのため対面の集会を断念し、さらに当初予定した海外調査も延期せざるを得なかった。予算は国際研究会での同時通訳に充てたほかは、次年度以降に繰り越した。繰り越し分は2021年度は文献購入にあて、2022年度にいたって、フランスへの出張調査(1人)と発表論文の英訳などに充当した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナにより、対面の研究会は開けなかったが、オンラインでの国際研究会は、海外メンバーと、初対面ながら、率直で有益な議論を交すことができた。次の国際研究会のための、良い基盤ができたと判断する。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度には第2回の国際研究会を開く。対象とする八つの革命のうち、今度は、アメリカの専門家を加えた上で、日本、ロシア、イラン・中東の革命を取上げ、引続き比較の可能性を探りたい。
|
Research Products
(13 results)