2020 Fiscal Year Annual Research Report
日韓の歴史教科書及び博物館歴史展示における日本による植民地期関係記述の比較研究
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19H01304
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
梅野 正信 学習院大学, 文学部, 教授 (50203584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久留島 浩 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 特任教授 (30161772)
池野 範男 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (10151309)
福田 喜彦 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 准教授 (30510888)
蜂須賀 洋一 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (20824238)
大浜 郁子 琉球大学, 人文社会学部, 准教授 (60459964)
新福 悦郎 石巻専修大学, 人間学部, 教授 (20734122)
真島 聖子 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (10552896)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歴史教科書 / 博物館展示 / 戦後補償裁判 / 植民地期 / 日韓共同研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
COVID-19の感染拡大が終息しなかったことから、データベースの作成と、Zoomによる遠隔会議を設定して定期的に研究内容の進展を確認しつつ、国内の研究分担者、及び韓国側研究協力者との共同研究をすすめた。具体的には2000年以降に発行された日本の高等学校と中学校の歴史教科書を共同研究者とともに収集し、植民地期における日韓の歴史教科書記述をデー タベース化し、植民地支配の評価に関わる事項から、類型化する視点を歴史教科書の記述から抽出した。 また、韓国側教科書の一部と、2000以降の日本側、中学校歴史、高校日本史AB検定教科書全てを対象として、植民地期に関する主要な歴史的事項を比較・検討し、ウェブ開催された全国社会科教育学会(鳴門教育大学)において、近年取り組まれてこなかった、植民地期の記述比較を、総括表の形で整理し、日本の教科書において、植民地関係記述に詳細な内容が記載されてきたこと等をふまえ、自由研究発表を行った。また、学会報告の成果をふまえて、遠隔システムによる相互検討でも比較的可能な教科書記述の比較研究と、博物館展度調査、研究会や国際シンポジウムなど、実際に日韓合同での検討をが必要かつ意義を持つ調査・検討の成果とを区分し、まずは前者の成果をとりまとめる方向で調整している。 また、戦時期における朝鮮半島出身者の日本国内への連行、強制労働を記載した慰霊碑の調査を群馬県高崎市で行うなど、感染対策を講じたうえで、実地調査を実施することもできた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスの感染拡大の影響により、予定していた国際シンポジウムや資料調査が十分に行えなかった。そのため、次年度以降に予算を繰り越すなど、共同研究者との調整を図り、少しでも当初予定を遂行できるよう随時対応を工夫している。
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Strategy for Future Research Activity |
国際シンポジウムや資料調査が十分に行えなかった点をオンラインでの研究会やシンポジウムの開催を視野に入れ、共同研究者との研究を推進する予定である。また、韓国側協力者とは、遠隔システムを利用して、随時連絡をとりあい、検討項目の調整を行っている。また、韓国側協力者間でも、日韓の往来が可能となる時に備えて、両国合同の調査、公開研究会の調整を進めている。
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Research Products
(15 results)