2019 Fiscal Year Annual Research Report
Reviving the History of the Chinese Revolution by Reviewing the Source Materials
Project/Area Number |
19H01319
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石川 禎浩 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (10222978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 衛 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (50346053)
小野寺 史郎 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (40511689)
森川 裕貫 関西学院大学, 文学部, 准教授 (50727120)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 中国近現代史 / 中国共産党 / 中国国民党 / 資料集 |
Outline of Annual Research Achievements |
本プロジェクトの全般的課題に取り組むべく、強い参与意識をもったメンバーによる研究活動を持続的に行う手段として、5月の段階から研究グループのミーティングを定期的に行い、それぞれの研究分野の研究状況について、認識の共有をはかった。本研究グループの研究協力者を核としつつ、それ以外の若手研究者も参加可能な共同研究会「20世紀中国史の資料的復元」として5月に発足させ、隔週で定期開催した。2019年度は計15回を開催し、それぞれの分野において、どのような資料集がどのような経緯で編まれてきたのかに関し、その意見交換を行った。具体的には、代表者の石川が5月10日のプロジェクト発足の会で、共産党の歴史叙述の歴年の変化と変遷が如何なるものであるのかということを題材に研究グループの方向性を示すキックオフトークを行った。次いで、研究分担者の村上、小野寺、森川らが、中国国外の国民党史(蒋介石資料)や毛沢東著作の収集や洗い直しにとりくむさいに必要な準備作業にかかった。初年度は、そうした基礎作業を行った上で、国外の専門研究コミュニティ(例えば、台湾中央研究院近代史研究所の研究グループによるプロジェクト「国共両党の比較研究」)とも連携しつつ、7月に資料収集を含め、小規模のワークショップを北京で共同開催した。だが、2010年に入り、新型コロナウィルスの感染拡大が起き、計画していた資料調査などを断念せざるを得なくなり、本研究資金の一部を次年度に繰り越すことになった。海外での調査ができなくなったことに伴い、次年度繰越の分として、多数のチラシ・ビラからなる文革時期紅衛兵資料群(人文科学研究所に寄贈された鱒澤コレクション)の整理に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究資源の収集にあたっては、国外の専門研究コミュニティ(例えば、台湾中央研究院近代史研究所の研究グループによるプロジェクト「国共両党の比較研究」)との研究協力を前提とし、情報交換と合わせて2019年7月に北京で会合を持ったところまでは順調であたが、2020年に入り、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が起こり、予定していたブリティッシュ・コロンビア大学・ベルリン自由大学連携の中国革命史再検討国際ネットワークや香港中文大学の研究グループとの提携は、実施できず、白紙にもどってしまった。そのうめあわせをどうするか、すぐには決定できなかったため、研究資金とプロジェクトの一部を翌年度に繰り越すことによって課題と解決を先送りにする事態となった。繰越という言葉が象徴するように、このコロナウィルスによる混乱が収束し次第、関係資料の収集を再開するとともに、多数のチラシ・ビラからなる文革時期紅衛兵資料群(人文科学研究所に寄贈された鱒澤コレクション)の整理を進めることによって、その穴埋めをおこなうという事態に迫られた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究プロジェクトの定期的研究班として立ち上げた「20世紀中国史の資料的復元」班は、例会を定期開催することにより、本研究グループの構成員の参加により、コロナ禍にもかかわらず、強い参与意識と問題意識の共有に極めて有用であることが判明したので、年間15回以上の開催を目標に定期開催し、中国共産党史、中国国民党史の諸種の資料集のソースの解析を行い、相互の討議を通じて、その生成過程を分析するように努める。ただし、2020年度に予定した中国、台湾、香港での資料調査は、コロナウィルスの感染拡大の余波を受け、まったく実施できず、その状況は2021年度も続くとみられることから、今後は、それぞれの担当分野にかんして、再度調査可能な具体的な資料を洗い直し、オンライン調査が可能かどうかなど、関連情報を集め、それぞれの領域において、どのような研究体制、環境のもとで歴史資料が編纂されてきたのかを、あきらかにし、それを公表していく。具体的には、代表者の石川が共産党の歴史叙述の歴年の変化と変遷が如何なるものであるのかということを題材に研究グループの方向性を示す予定である。次いで、研究分担者の村上、小野寺、森川、都留らが、昨年度に未達成のままに終わった中国内外の資料の編集状況について、資料を再度探査、補充しつつ、編纂にかんする国民党、共産党のそれぞれの特徴をあきらかにしていく。
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Research Products
(10 results)