2021 Fiscal Year Annual Research Report
相互監視と分散的制裁―情報ネットワーク社会の法意識の解明による国家法の再定位―
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19H01403
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
尾崎 一郎 北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (00233510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 秀吾 明治大学, 法学部, 専任教授 (70330008)
徐 行 北海道大学, 大学院法学研究科, 准教授 (30580005)
郭 薇 北海道大学, 大学院法学研究科, 准教授 (80733089)
山本 龍彦 慶應義塾大学, 大学院法務研究科(三田), 教授 (90440370)
町村 泰貴 成城大学, 法学部, 教授 (60199726)
池田 公博 京都大学, 大学院法学研究科, 教授 (70302643)
米田 雅宏 北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (00377376)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 相互監視 / 分散的制裁 / 炎上 / インターネット / 表現の自由 / プロバイダ責任 / プラットフォーム |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年にネット (twitter)上の炎上案件について構築したコーパスのデータクリーニングと分析作業に着手したが、データの容量が巨大なことに加えて、リツイートや引用リツイートにより同じ文章が繰り返し出現するうえに、それに文章が付加されて複雑な構文と化しているなど、twitter特有の問題が多いために、予想以上に作業が手間取った。他方で、当初データを収集した旭川女子中学生いじめ自殺事件関連のツイートだけでなく、飲食店での悪戯動画が拡散し炎上したという本年度末に世間の注目を集めた事例についても比較対象としてツイートを収集すべきとの判断に至り、追加コーパスの構築を行うことになった。旭川の事件について作業を委託した業者が、技術的・人的な問題から追加作業を行えなくなっていることがわかり、急遽別の業者を探し業務を委託することになった。 なおデータクリーニングと分析の作業が必要であるが、現時点で見出した知見は、第1に、ネット上のヘイトスピーチ同様少数の積極的発信者と多数の同調者・傍観者からなる言論空間において強度の高い執拗な発信が繰り返しなされリツイートや支持(「いいね!」)されていること、第2に、ネット空間における発信の匿名性が分散的制裁発話の攻撃性を増加させていることである。 関連して、プロバイダ責任、プラットフォーム責任、表現の自由とネットガバナンスの関係等について幅広く分析を行い、一定の成果を公表し続けている。 他方、2021年夏からの新型コロナウイルスの再流行に伴い、国外のみならず国内で予定していたヒアリング調査も行動制限により支障が生じ、実行を見送った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コーパスの詳細な分析をまだ行っていない。分析結果をふまえて、法律学者のメンバーと成果を共有し政策的提言を行うための取り纏めの研究会は令和5年度に持ち越した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初は令和4年度を最終年度として研究成果の取り纏めを行う予定であったが、コーパスのデータクリーニング作業の遅れにより、研究期間を次年度に繰り越して令和5年度まで延長することにしている。 コーパスの詳細な分析を令和5年度早々から進め、成果の共有のための研究会を夏までに開催する。
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Remarks |
山本龍彦「「政治オペラ」の構造、切り込んで(【連載】パブリックエディターから 新聞と読者のあいだで)」朝日新聞2021年12月21日朝刊、山本龍彦「ネット時代の報道倫理、確立急げ(【連載】パブリックエディターから 新聞と読者のあいだで)」朝日新聞2021年5月18日朝刊
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Research Products
(41 results)