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2022 Fiscal Year Annual Research Report

International Research Project on Primary Resources of Exiled Intellectuals: On Sociology for "Good Life"

Research Project

Project/Area Number 19H01585
Research InstitutionNagasaki Wesleyan University

Principal Investigator

吉野 浩司  鎮西学院大学, 現代社会学部, 教授 (40755790)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 梅村 麦生  神戸大学, 人文学研究科, 講師 (70758557)
吉田 耕平  東京都立大学, 人文科学研究科, 客員研究員 (90706748)
磯 直樹  東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 特任講師 (90712315)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywordsニコライ・ティマシェフ / ロシア社会学 / 法社会学 / 鈴木栄太郎 / 高田保馬
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、主としてニコライ・ティマシェフにターゲットを絞り、調査を進めていった。5月22日、7月9日、8月13日、9月3日、11月19日と、5回の研究会を行い、多面的なティマシェフ像を浮かび上がらせることができた。ティマシェフの自伝、娘タチヤナによる小伝、同著作目録を手掛かりに、これまであまり知られていないティマシェフの亡命前から亡命後の姿が明らかとなった。まず法学者から社会学者となった経緯として、亡命の経験が大きかったこと。またアメリカでは法社会学だけではなく、ソビエト研究者としての実績を積んでいたことなどを明らかにした。現在では入手困難となっている、ニューヨークで出版されたロシア語によるティマシェフ記念論文集を手に入れ、主要部分を読み込むことで、フォーダム大学での教師生活の解明へとつながった。
5月27日には、「ロシア・ウクライナ問題-100年前の亡命ロシア知識人の視点から」という市民向けの講座を開催した。
また亡命知識人の日本での受容の一例として、鈴木栄太郎と高田保馬についての研究を行っている。高田保馬の未公開自伝を出版することができたので、市民向けの発表会を、全5回にわたって佐賀で開催した(6月11日、7月2日、8月6日、9月10日、10月1日)。
3月27日の定例研究会では、最終年度に向けた総括の方向性について話し合った。5年間の研究成果を、著作として出版すること、また本研究の拡大的展開として、次につなげることなどが議題となった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究自体は順調に進められているが、コロナによる渡航制限により、現地調査が不足していることから、やや遅れているとした。とはいえ、これまで入手出来ている資料をもとに、またネットで入手できる情報を調べつくすことで、貴重な文献を手に入れることができた。これらの資料の精読により、特に、ティマシェフについての研究は、かなり進めることができ、次年度につなげるめどが立った。
他方、亡命知識人の日本での受容についても、高田保馬研究の方で進展があり、自伝を編集・出版することができた。また北海道大学文書館で鈴木栄太郎文庫の調査を実施し、ソローキン、ツィンマーマンらの私信の原本を確認できた。

Strategy for Future Research Activity

【現地調査の実施】今後は現地調査を実施し、研究対象の亡命知識人の資料を有する研究機関で、可能な限り資料・情報収集を行う。現地調査には充分な時間と予算を割き、研究の信頼性と深化を図る予定である。
【国際的研究の強化】国際的な学会で発表を行うことで、研究成果を幅広い視野で検証しなおす。関連研究者や専門家との連携を深め、意見交換や共同研究を行う。
【データ分析と解釈の強化】入手した資料や調査結果をより詳細に分析し、適切な解釈を行う。
【学術論文の執筆と発表】研究成果を研究代表・分担者・協力者と共同発表できる場として、2023年度の比較文明学会での合同発表会を計画する。ここでの発表が可能となれば、関心のある研究者や専門家のみならず、一般の市民との討論や意見交換の場を設定することができる。

  • Research Products

    (4 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 【書評】災禍の時代に向き合う行為の理論/対象書:吉野浩司『利他主義社会学の創造』2020年、昭和堂2022

    • Author(s)
      吉田耕平
    • Journal Title

      大原社会問題研究所雑誌

      Volume: 765 Pages: 87-91

  • [Presentation] 存在論的転回と「ネイティヴ」の理解――社会学と人類学の交錯2022

    • Author(s)
      磯直樹
    • Organizer
      日本社会学会大会
  • [Presentation] 亡命社会学者としてのテオドール・ガイガー2022

    • Author(s)
      梅村麦生
    • Organizer
      第61回日本社会学史学会大会
  • [Book] 高田保馬自伝「私の追憶」2022

    • Author(s)
      吉野浩司
    • Total Pages
      290
    • Publisher
      佐賀新聞社
    • ISBN
      9784882982593

URL: 

Published: 2023-12-25  

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