2020 Fiscal Year Annual Research Report
Hypertracking and hyperrejectoin - New developments on control and signal processing in super high frequencies
Project/Area Number |
19H02161
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 裕 京都大学, 情報学研究科, 名誉教授 (70115963)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 薫 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (20834104)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ハイパートラッキング / ハイパーリジェクション / ナイキスト周波数 / サンプル値制御 / マルチレート処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,限られたサンプル周期から生じる時間解像度の限界を超える制御方式を提案し,ハイパートラッキングとハイパーリジェクションと名付け,これらの性能限界と適用可能性を解明することを目的とする.具体的には,ナイキスト周波数を超える信号に対して,より速い出力サンプリングを行うことなく,高周波信号へのトラッキング(ハイパートラッキング),あるいは高周波外乱の除去(ハイパーリジェクション)を行う. 現在までに得られている成果として,以下が挙げられる: 1)単一周波数(ナイキスト周波数以上の)正弦波に対するトラッキングが可能であることを示した; 2)同じく同様の正弦波に対する外乱除去もやはり可能であることが示せた;3)これらを複数信号に対するトラッキングあるいはリジェクションに適用し,ある程度の性能が得られることを示した;4)プラント変動,あるいは信号の変動に対するロバスト性の条件を導出した;5)正弦波に対する内部モデルが生成されるための条件を導いた. これらのうち,4,5の課題に対して,追随信号あるいは除去信号の周期と許容する遅れとの間に整数比の関係が成立せねばならないことを示したことが,本研究のここまでの大きな成果である. 今後はこれらをより一般的な条件下で検討,保証すること,また複数信号に対するロバスト性の検討,さらに音響処理,画像処理への可能性を探る.後者については,サンプル周期が限られていることから生じる解像度の不足を,ハイパートラッキングあるいはハイパーリジェクションが補って,精度の高い超解像技術につながるものと期待される.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年は,単一正弦波に対するトラッキングと外乱除去,また複数信号に対するトラッキング,さらに内部モデルの生成可能性,およびロバスト性条件の導出を概ね予定通り達成した.ロバスト性条件の導出については,一部当初予定以上に進展したと言っても良い.
|
Strategy for Future Research Activity |
アップサンプリング次数が上がったとき極限に於いて連続時間モデルが生成され得るかどうかの検討も併せて行う.さらに外乱がプラント出力に入る場合の詳細な検討を行う.これはロボットアームの制御などにおいて重要である.また複数信号に対するトラッキングと外乱除去,更には両者が同時に起こる場合などのより実用的なケースの詳細な検討が必要である.また他分野での応用も視野に入れる.さらにこれらの条件下での,ロバスト性のための条件の検討,さらに音響処理,画像処理への応用の可能性を検討する.
|
Research Products
(7 results)