2020 Fiscal Year Annual Research Report
微細構造解析とAI画像分析を用いたRC内部の鉄筋腐食分布の推定とリスク評価
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19H02210
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長井 宏平 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (00451790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 雄也 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (40624531)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 鉄筋腐食 / 微細構造解析 / 腐食パターン / 内部推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
一方向または二方向に鉄筋を配置したRCパネルを作成し腐食促進試験を行い,表面のひび割れ進展を連続画像撮影することでひび割れ進展を確認した。鉄筋の配置,腐食の位置,腐食の順番により,ひび割れパターンが変化することが確認された。また,一度発生したひび割れが,その後に隣接する鉄筋の腐食による力で閉じることも計測された。力学特性については,腐食した鉄筋の詳細な付着挙動を試験体の一部をくり抜いた形状の試験体を用意し,両引き試験中の付着挙動を動画撮影し画像相関法で変形を追跡した。腐食無しや腐食度が小さい場合には,鉄筋の節から斜め方向にひび割れが進展するが,腐食が進むと滑りが卓越する様子が撮影されるとともに,界面の開きとずれの関係から定量的にも確認することができた。また,腐食ひび割れのコンクリート表面情報から内部腐食度を推定する数値解析の検証のための実験を進めた。上記の実験の計測データの分析と考察が実施された。 数値解析は,コンクリート表面ひび割れから内部腐食状態を推定するためにモデル予測制御(MPC)のアルゴリズムを組み込んだMPC-RBSMが開発され,その検証を続けた。横方向筋に拘束された状態でも表面ひび割れを再現できることが確認できた。また,鉄筋腐食後の付着特性について,既往の実験を対象に,横方向筋の拘束による引抜け耐力の低下を微細構造解析により再現できることを示した。腐食による損傷を与えた後に,その鉄筋を引抜くプロセスでの内部応力やひび割れ進展を適切に再現できることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遅れていた実験が進みデータが得られるとともに,解析でも予定に近い結果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度からの活動を継続し,精度の高い実験からの観察と数値解析を進める。
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Research Products
(4 results)