2021 Fiscal Year Annual Research Report
エピタキシャルグラフェンによる電荷移動型FETバイオセンサの開発
Project/Area Number |
19H02582
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大野 恭秀 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 准教授 (90362623)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永瀬 雅夫 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 教授 (20393762)
金井 康 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (30721310)
前橋 兼三 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40229323)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | グラフェン / バイオセンサ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は様々なタンパク質の吸着特性をまとめた論文を学術雑誌に投稿してアクセプトされた。この査読過程で査読者からタンパク質を構成するアミノ酸の吸着特性をもっと詳細に評価すべきとの意見があったため、網羅的にタンパク質を構成するアミノ酸について評価を行った。 実験としては様々なpHに調整した緩衝液に溶かしたアミノ酸の吸着特性を評価した。途中大学内での新型コロナウイルス感染者数増大に伴い研究設備が使えなくなったため、未だ全てについては調べ切れていないが、多くのアミノ酸がタンパク質吸着特性と同様、電子ドーピングによる伝達特性の負方向のシフトが観測された。つまりこれまで本研究課題で示してきた電荷移動型の特性はアミノ酸でも再現したことになる。この中で非常に特異的な特性を示したのがグリシンというアミノ酸であり、このアミノ酸は正に帯電させると正孔ドーピングを、負に帯電させると電子ドーピングを起こすことが判明した。すなわち、種類は少ないが帯電状況によってグラフェンへの影響を変化させるものも存在することを示している。 また、計画していたセンサデバイス作製に関しても、コロナの影響で試行回数は少ないものの、ジアミノピレンというリンカー分子を介して抗体の修飾に成功し、このデバイスを用いて抗原を滴下していくと、電荷中性点が予想通りシフトを示すことが分かった。これにより本研究課題の最大の目的であるデバイ長の外側での抗原検出に成功したことが分かった。他方抗体を修飾しないデバイスでは抗原を入れてもシフトが観測されなかったため、抗原によるシフトは抗原抗体反応によるものであることが示唆されている。この時、デバイ長の影響が大きくなる、ゲート電圧が大きいところでは抗原によるシフトが検出されないことも確認できた。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(7 results)