2021 Fiscal Year Annual Research Report
超広帯域量子もつれ光子対と超伝導転移端センサによる単一光子単一画素イメージング
Project/Area Number |
19H02633
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
井上 修一郎 日本大学, 理工学部, 教授 (30307798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
行方 直人 日本大学, 理工学部, 准教授 (20453912)
福田 大治 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 首席研究員 (90312991)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 伝令付き単一光子 / 単一画素イメージング / 圧縮センシング / 単一光子検出 / 超伝導転移端センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、伝令付き単一光子を光源、空間結合型 InGaAs/InP SPAPD を単一画素とした単一光子単一画素イメージング実験を行った。しかしながら、光学系の光損失が大きいためイメージングに長時間を要した。特に、単一光子の波長 1550 nm に対する Digital Micromirror Device (DMD) の反射率が低いこと(~ 7 %)が問題であった。そこで、波長 1550 nm に対して高い反射率( > 70 %)を有する DMD を導入し、その他の光学系の最適化を行った。その結果、昨年度のイメージングシステムに比べて光損失を13 dB 改善することができた。これにより、総画素数 64×64 = 4096 の単一光子単一画素イメージングに要する時間は 3000 秒から 300 秒に短縮することができた。 次に、単一画素として使用する超伝導転移端センサ(TES)の開発を行った。TES に使用する超伝導薄膜には 12 ミクロン角の TiAu 近接二重層を用いた。超伝導転移温度(Tc)は 315 mK であった。TES のエネルギー分解能は波長 1528 nm において 0.4 eV、光子検出効率は 92 % 、応答時間は 185 ns であった。最終的に、TES を単一画素とした単一光子単一画素イメージングシステムを構築した。しかしながら、DMD により空間変調を受けた光子を高効率に TES で検出することができなかった。TES への光子の導入には単一モードファイバを使用する。そのため、DMD によって波面が崩れた光子を高効率に単一モードファイバに結合できず、光子の一部しか検出できなかったと考えられる。この問題は、TES への光子の導入にマルチモードファイバを使用することで解決できると考えられる。それに伴って、大面積 TES を開発する必要がある。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)