2021 Fiscal Year Annual Research Report
腸管-肝臓-血管系の機能連携に着目した新しい血栓制御メカニズムと食品機能の解明
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19H02914
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
関 泰一郎 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20187834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細野 崇 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (80445741)
増澤・尾崎 依 日本大学, 生物資源科学部, 助手 (70614717)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 動脈硬化 / 凝固因子 / 線溶因子 / マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
当年度の当初実施計画は、1.機能性食品成分の抗動脈硬化作用メカニズムの解析、2.機能性食品成分の抗動脈硬化作用メカニズムと抗肥満作用、3.動脈硬化巣のマクロファージ、内皮細胞における血液凝固第Ⅲ因子(TF), TF経路阻害因子(TFPI)に及ぼす影響の解析 である。前年度、Apo E欠損マウスを用いて抗動脈硬化作用を明らかにしたアリルスルフィドについて、その作用メカニズムを解明する目的で他の機能性成分との相乗効果について検討した(項目1,2)。Western diet(WD)給餌群を対照としてエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、ジアリルトリスルフィド(DATS)を添加した飼料を給餌する試験群を設定し、弓部大動脈でのプラーク形成に及ぼす影響を検討した。WDにより誘発されるプラーク形成は、EPA, DHAにより抑制されたが、DATSの添加によりさらに強力に抑制された。EPAやDHA, DATSは強力な抗肥満作用を示すが、これらはWD給餌マウスの体重には影響を及ぼさなかった。EPA, DHAの添加により血漿中性脂肪は有意に上昇したが、DATSはこれらの上昇に影響を及ぼさなかった。一方、血漿総コレステロール濃度はEPA, DHAにより有意に低下したが、EPA, DHA添加による濃度低下にDATSは影響を及ぼさなかった。これらの結果から、DATSは、脂質代謝や肥満に影響を及ぼさずEPA, DHAとの相乗効果により強力に動脈硬化を抑制することが明らかになった。さらに培養マクロファージを用いて、炎症性刺激が細胞接着因子、tPA, uPA, PAI-1などの線溶系因子、TF, TFPIなどの凝固系因子の発現に及ぼす影響を検討し、動脈硬化における凝固・線溶系因子の役割、EPA, DHA, DATSの抗動脈硬化作用の一端を明らかにすることができた(項目3)。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
https://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~eiyo/
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Research Products
(14 results)