2021 Fiscal Year Annual Research Report
植物DNA修復選択システムを利用した低モザイクゲノム編集育種技術の構築
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19H02932
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
刑部 敬史 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 教授 (70450335)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ゲノム編集 / CRISPR-Cas9 / DNA二重鎖切断修復 / NHEJ / ジェミニウィルス / 半数体 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物におけるCRISPR-Cas9による変異様式では、標的ゲノム配列上に様々な変異配列タイプが不均一に混在するモザイク性変異が生じる。モザイク性変異を回避し目的とする変異のみを持つ個体を得るため、DNA二重鎖切断修復機構に関わる植物由来因子の発現を変化させることで、変異導入様式の制御を試みた。2021年度には、NHEJとHRの分岐に関わるDNA修復因子CtIPに注目し、CtIPの過剰発現を行うことで、NHEJを抑制する実験系の構築を進めた。Cas9の下流にCtIP遺伝子を融合させたCas9-CtIPを用いて、2箇所の標的gRNAを発現させるマルチプレックスCRISPR-Cas9システムにより変異導入を行い、標的箇所における変異様式を詳細に解析した。その結果、Cas9-CtIPを用いた場合では、Cas9のみを使用した場合に比べ、体細胞変異導入効率が1.2-1.5倍程度上昇したものの、正確な非相同末端結合(precise-NHEJ)の効率はCas9のみを発現させた場合と同等であり、トマトの体細胞におけるprecise-NHEJに対してCtIPは大きな影響は及ぼさないことが示唆された。一方、Cas9-CtIPを用いた場合では、Cas9のみを使用した場合と比べモザイク性変異の割合が低下していることが明らかとなった。 さらに、Cas9-CtIPの発現カセットをジェミニウィルス複製型ベクターに連結し、高発現型RepA遺伝子発現カセットによる、外来遺伝子フリーとなるゲノム編集ベクター系の構築を行った。構築したジェミニウィルス複製型ベクターを持ちいたゲノム編集を行ったところ、トマトの体細胞変異導入可能な系が構築できた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)