2020 Fiscal Year Annual Research Report
Novel strategy for treatment of oral cancer based on hypoxia imaging
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19H03845
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北川 善政 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (00224957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 康人 金沢大学, がん進展制御研究所, 助教 (10735187)
大賀 則孝 北海道大学, 歯学研究院, 助教 (40548202)
佐藤 淳 北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (60319069)
犬伏 正幸 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (70399830)
趙 松吉 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80374239)
志賀 哲 北海道大学, アイソトープ総合センター, 客員研究員 (80374495)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 分子イメージング / FMISO / 低酸素 / 口腔がん / 治療抵抗性 / 臨床研究 / 動物モデル / 核医学(PET) |
Outline of Annual Research Achievements |
癌の治療抵抗性を評価することができれば、治療方針の決定や予後予測に役立つが、これまでに有用な評価手法が存在しなかった。そこで、われわれは癌細胞の治療抵抗性に関与するHIF-1/HREによる低酸素遺伝子応答のイメージングを試みた。 低酸素遺伝子応答イメージング Na+/I-共輸送タンパク(NIS: sodium/iodine symporter)を利用して、癌細胞の低酸素遺伝子応答イメージングを行った。 具体的には、HIF-1/HREによる低酸素遺伝子応答によってNISを発現する癌細胞株を樹立し、PET(124/I-)あるいはSPECT(99mTcO4-)イメージングに成功した。HIF-1/HREによる低酸素遺伝子応答イメージングは、腫瘍の治療抵抗性を反映するイメージングと捉えることもできる。この新たなイメージング手法によって、既存の低酸素PETトレーサーの集積分布と腫瘍集積量(SUVmax)を、治療抵抗性という観点から評価することが可能になった。 クリニカルPET 当科で根治手術を行ったOSCC患者の術前にFMISO-PET/CTとFDG-PET/CT検査を行った。画像の評価は当初はFDG-PET, FMISO-PETともStandardized Uptake Value(SUV)を測定して、腫瘍内のSUVの最高値: SUV maxを算出した。病理組織学的検索は手術標本を抗HIF-1α抗体で免疫染色して、腫瘍のFMISO-PETの集積とHIF-1αの発現を比較した。この研究からわれわれはOSCCにおけるFMISO-PETの集積と組織中のHIF-1αの発現が有意に関連していることを世界で初めて明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究分担者の志賀哲先生と竹内康人先生が同時期に栄転で北海道大学から別の施設へ異動されたために研究システムがやや立ち後れた。しかし新しい環境で研究を再開したため現在は順調に研究データが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
低酸素遺伝子応答をin vivoでイメージングできる担癌マウスモデルを用いて異なる酸素条件下で実験を行う。低酸素PETトレーサーである18F-FMISOと64Cu-ATSMの腫瘍内集積分布と、低酸素応答を反映する124I-の腫瘍内集積分布を比較する。口腔癌者で放射線化学療法前後にFDG-PETとFMISO-PETを撮影。
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