2020 Fiscal Year Annual Research Report
看護実践のリアリティを追求するシミュレーション教育プログラムの開発
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19H03919
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
斉藤 しのぶ 千葉大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (90292680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河部 房子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (00251843)
中村 伸枝 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (20282460)
阿部 幸恵 東京医科大学, 医学部, 教授 (20449218)
山岸 仁美 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (30185863)
藏元 恵里子 宮崎県立看護大学, 看護学部, 講師 (30765839)
柳田 俊彦 宮崎大学, 医学部, 教授 (60295227)
山本 利江 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70160926)
和住 淑子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (80282458)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | シミュレーション教育 / 看護基本技術 / リアリティ / VR開発 / 生命力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、看護のシミュレーション教育に人工知能(Artificial Intelligence<AI>)技術を導入し、看護学生が五感を用いて看護の対象者(以下、対象者)の体験世界(リアリティ)を観念的に追体験することをより効果的にし、対象者のリアリティを体感し、より現実的な看護過程展開の学修体験を蓄積することを通して看護実践能力の修得を促す教育システムを開発するものである。 昨年度、対象者のリアリティを体験するためにバーチャルリアリティー(VR)として対象者の生命力アセスメントする教材を作成した。この教材を使うことで、学生がどのように生命力をアセスメントできるかについて調査し、その結果を5月にオンラインで開催されるThe CANS Canadian Nursing Virtual Education Conference 2021にて発表する。 今年度はさらに「体位変換」の技術を実施する場面を仮想空間内に作成し、VRを体験しながら、どのように対象者を動かすとどう相手が動くのか(動かないのか)を疑似体験するものを作成した。これについても、学生の体験を調査し、さらなる教材開発につなげる。 シミュレーション教育プログラムについては、シナリオを作成し、学内の演習にて実施した。その結果、学生の学修到達度を確認できた。このシナリオについて、今年度は分担者の所属大学先にて展開してもらい、プログラム評価の基準を作成していくことを計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度は、シミュレータ開発、シミュレーション教育の実践展開、評価指標の作成を工程予定としていた。シミュレータ開発として、VR作成については、covid‐19感染拡大の中、企業の協力を得て限局した技術ではあるが、初年度作成した試作品に追加する形で「体位変換」の技術のVR教材が作成できた。 教育の実践展開については、シミュレーション教育を実践し、その教育効果の確認もできている。また、これまでの看護基本技術のシミュレーション教育では、模擬患者に対する看護を実施してきているが、初学者が初めて模擬患者に対してどのように看護実践を行おうとしているかを分析し、その結果を日本看護シミュレーションラーニング学会にて発表した。 評価指標の作成は文献検討に着手している段階であるが、それ以外はすべて実施できてる。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年は、看護実践能力の修得を促すシミュレーション教育指導に必要な能力の育成に向けた研修事業立ち上げの準備を進める。現在、シミュレーション教育プログラムを展開している研究者らがどのような評価基準で教育を実施しているか文献検討している。その結果をまとめ発表しつつ、結果を踏まえ教育プログラム指標を作成する。また。教育指導に必要な能力についても、調査研究し、研修事業のプログラムについて検討する。 対象者のリアリティを体験するVR教材の作成は、VRならではでなければ体験しにくい技術や状況を選定し、今年度も限られた予算内で教材開発につなげていく。
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Research Products
(2 results)