2021 Fiscal Year Annual Research Report
How does diversity of individuals affect the structure of society?: A constructive approach using adaptive networks
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19H04220
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
佐山 弘樹 早稲田大学, 商学学術院, 教授(任期付) (30345425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山野井 順一 早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (20386543)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 社会ネットワーク / 適応的ネットワーク / 多様性 / 許容度 / ネットワークデータ解析 / 計算モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は,新型コロナによる継続的な困難のため,研究の進行に影響が生じた.具体的には,研究代表者が夏季期間に来日し所属研究機関(早稲田大学)にて研究補助を雇用し研究を推進するという当初予定が実現できなかった.そこで,偏微分方程式によるモデルの定式化と解析,および収集された実社会データのさらに詳細な解析を,海外の外部研究協力者(米国ビンガムトン大学 Mohammad Khasawneh 教授)に委託して共同研究の形で進めた.
具体的には,これまでエージェントベースドモデルによって記述されていた適応的社会ネットワークの挙動を偏微分方程式を用いて定式化しなおして解析することに成功し,その挙動が元の計算的ネットワークモデルと定量的に一致することを数値解析により確認した.これは国際的に見ても非常にユニークな成果であり,各方面から高い評価を受けた.また,GAB・Parler のソーシャルメディアデータ,およびビンガムトン大学提供の集団意思決定実験のデータを解析した結果,社会ネットワーク上で交わされる意見・アイデアの奇抜性とそれらの意見・アイデアに対して与えられる関心度合いの間に正の相関が見いだされた.一方,互いに接続された個人の間では意見・アイデアの内容が同化していくことも確認された.これらは本研究で提唱している適応的ネットワークモデルの妥当性を実証する結果である.
また,本プロジェクトの成果を公表する活動を精力的に行い,国内外の多数の場で論文出版・発表を行った(英文論文2,和文論文1,基調講演1,招待講演2,口頭発表2).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記のように,新型コロナのため研究の進行に影響が生じたが,海外の外部研究協力者に委託することで数理モデル構築・解析,実データ収集・解析ともに順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は最終年度となるため,研究成果の公表活動に重点を置く.特に実社会ネットワークデータを用いて得られた結果を国際的なトップジャーナルに出版することを目標に,研究活動を推進する.
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Research Products
(9 results)