2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of cognitive and learning mechanism of cerebral cortex by multiscale optogenetics
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19H05642
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大木 研一 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50332622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 鉄平 岡山大学, 自然科学学域, 准教授 (10725948)
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Project Period (FY) |
2019-06-26 – 2024-03-31
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Keywords | 視覚野 / イメージング / 光遺伝学 / 神経回路 / 情報処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
一次視覚野(V1)において、個々の神経細胞がどのような入力を受け取り、それを組み合わせてどのような出力を出しているのかその素過程の解明を試みた。R1年度に開発したin vivoで活動電位の逆伝播を停止させながら、スパインの2光子カルシウムイメージングを行う実験系を用い、視覚野の個々の興奮性ニューロンから、スパイン活動の大規模イメージングを行い、シナプス入力の空間機能マップを作製した。動物に視覚刺激を提示し、細胞体の活動を記録したのち、細胞体活動を光抑制しスパインの活動を2光子カルシウムイメージングにより記録した。大規模イメージングを行い、1個のニューロン当たり約1000個のスパインの活動を記録し、その結果を用いて、ニューロンの樹状突起上に約1000個のスパインの位置と反応を示し、シナプス入力の機能マップを作製した。さらに、このようにして作成したシナプス入力空間機能マップをもとに、シナプス統合のメカニズムを解析した。まず、細胞体と同じ反応を示すスパインが多いことがわかった。次に、細胞体と同じ反応をするこれらのスパインが、特定の枝にクラスターを形成していることがわかった。最後に、樹状突起統合モデルを立て、各スパインのカルシウムシグナル変化から細胞体の反応の予測が可能かどうか検証した。このとき、(1)スパイン入力の単純な加算、(2)スパインのクラスターを考慮に入れたモデル、(3)活動電位の発生の閾値を考慮したモデル等を検討したところ、(2)と(3)の両者を取り入れたモデルが、細胞体の活動を最も良く予測することがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通り、研究が進捗した。
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Strategy for Future Research Activity |
大脳皮質の神経細胞は、新規図形を学習し、それに対する反応性を獲得することができる。この学習はシナプスレベルで起こっていると考えられるが、実際にシナプスレベルでどのような変化が起こっているのか全くわかっていない。シナプスの学習則は、Hebb則やSTDPなど時間タイミングについての学習則として一部知られているが、細胞が担っている情報についての学習則が知られておらず、どのような学習則によって複雑な機能を持った細胞が出来てくるのか全く不明である。 今後の研究計画として、動物が新規図形を学習しているときの高次視覚野の神経細胞の反応性の変化を継時的に観察する。マウスに新規図形のペア(図形A、B)を提示し、マウスの口先から少し話したところに水の吸い口を設置し、図形Aを提示しているときに舌を出すと水が貰え、図形Bを提示しているときは貰えないというタスクを学習させる。このタスクを学習しているときの高次視覚野の神経細胞の反応性の変化を継時的に観察する。
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Research Products
(15 results)