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2020 Fiscal Year Annual Research Report

キリンの社会形成における子育て集団の役割の解明

Research Project

Project/Area Number 19J00510
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

齋藤 美保  大阪大学, 人間科学研究科, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2019-04-25 – 2022-03-31
Keywordsキリン / 社会関係 / 仔育て / ミオンボ林 / 休息場所
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、タンザニアのカタヴィ国立公園に生息するマサイキリンを対象に、仔育て集団内のオトナメス間の出産前後における社会関係、仔育て集団の利用する行動圏とコアエリアの調査を行うことを目的としていた。
しかし2020年度は、新型コロナ感染症の感染拡大により、当初予定していたタンザニア渡航を断念せざるをえなくなった。そのため過去に取得したデータを用いて、出産がオトナメス間の社会関係に与える影響について解析を行った。結果、仔が産まれることで、これまで結びつきの弱かったオトナメス間の結びつきが強くなること、その度合いは仔が幼ければ幼いほど強いことが明らかとなった。このことからキリンの仔の存在は、これまで関りの少なかったオトナメス同士を結び付ける役割を担っていることが示唆された。
同様に過去に集めたデータから、キリンにとって魅力的な休息場所の解明を試みた。結果、キリンは落葉疎開林のミオンボ林を休息場所として頻繁に利用していることが明らかとなった。その理由として以下の二点が考えられる。一つ目の理由として、ミオンボ林は草原に比べて樹高の高い木々がより密生する環境であるため、キリンが日中の日射しを避けるための木陰を見つけやすく、体温調節を行いやすいことが挙げられる。二つ目の理由として、捕食者との遭遇頻度の低さが挙げられる。ミオンボ林は水はけの悪い土壌を嫌うため川から離れた場所に分布していた。キリンの最大の捕食者であるライオンは水を飲みにやってくる獲物を水場で待ち伏せする習性があるため、ミオンボ林は捕食者に遭遇する可能性が少ない環境だと考えられる。オトナであっても休息時には被食リスクが高まり、彼らにとって魅力的な休息場所は、ひいては仔育て集団にとっても安心できる魅力的な仔育て環境だと考えられ、今後仔育て場所の解明も進めていきたい。

Research Progress Status

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

  • Research Products

    (3 results)

All 2021 2020

All Journal Article (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] The impact of Masai giraffe nursery groups on the development of social associations among females and young individuals2020

    • Author(s)
      Saito Miho、Bercovitch Fred B.、Idani Gen’ichi
    • Journal Title

      Behavioural Processes

      Volume: 180 Pages: 104227~104227

    • DOI

      10.1016/j.beproc.2020.104227

  • [Journal Article] Giraffe diurnal recumbent behavior and habitat utilization in Katavi National Park, Tanzania2020

    • Author(s)
      Saito M.、Idani G.
    • Journal Title

      Journal of Zoology

      Volume: 312 Pages: 183~192

    • DOI

      10.1111/jzo.12825

  • [Book] キリンの保育園2021

    • Author(s)
      齋藤 美保
    • Total Pages
      296
    • Publisher
      京都大学学術出版会
    • ISBN
      978-4-8140-0333-4

URL: 

Published: 2021-12-27  

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