2020 Fiscal Year Annual Research Report
対話を通した性格推定に基づく個人適応型情報提供ロボットの実現
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19J01290
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
木本 充彦 慶應義塾大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 知能ロボティクス / ヒューマンロボットインタラクション / 引き込み現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,ロボットが人との対話過程で対話相手の性格特性を把握するための推定器の構築に取り組んだ.具体的には,人の発話情報に着目し,発話音声特徴量から発話者の性格特性を推定する推定器の開発に取り組んだ.推定器構築のためのデータセットには,約15秒の動画1万本で構成されたデータセットを利用した.各動画には,英語話者が任意の話題,例えば,特定の事柄に対する意見,趣味等に対して話している様子が記録されている.また,それぞれの動画に対して,発話者がどのような性格特性を持つ人物であるか,Big5モデルに基づき人が評価した値が紐付けられている.動画内での発話者の音声特徴量を入力とし,Big5モデルにおける性格因子それぞれのらしさを出力する予測モデルを構築した.その際,次年度以降に行う,推定された性格特性に応じたロボットの対話方法調整に活用するため,予測モデルの学習には決定木モデルを拡張した手法を利用した.これにより,各性格因子のらしさに加えて,予測出力に対して大きな影響を与えていた音声特徴量も計算可能なものとした.結果,特定の話題についての発話音声から発話者の性格特性を推定可能な推定器を構築することができた.また,構築した推定器から得られる性格特性推定結果及び,推定値に大きな影響を与えていた発話音声特徴量を利用して,人の性格特性に応じた発話支援を行うシステムのプロトタイプを開発した.成果発表として,国内,国際会議での発表を行った.また,前年度までに得られた結果を取りまとめ,国際論文誌へ投稿し採択された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた対話を通した人の性格特性把握のための推定器構築が行えた.また同時に,構築した推定器を利用した発話支援システムの開発も行えたため.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,人の性格特性に応じたロボットの対話戦略の構築とその有効性検証を進める.その際,COVID-19の影響でオフラインでの評価実験実施が困難な事が予測されるため,オンラインで実施可能な実験を設計,計画する.
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Research Products
(6 results)