2020 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣機能の損傷の定量化を可能とする汎用性の高いマーカーの探索
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19J02081
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
磯野 渉 帝京大学, 産婦人科学講座, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | ヒトナイーブiPS細胞 / 月経血由来 / 腹腔鏡下子宮全摘術 / 複式子宮全摘術 / 子宮内膜症 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度から成育医療センター内の再生医療センターの生殖医療研究部への出向の機会を得たため、ヒト検体を用いた実験については、申請書作成時から大きく変更した。具体的には、ヒト月経血由来のヒトiPS細胞を用いて、低酸素状態の環境を必要としないナイーブ型iPS細胞の作製を行い、それを公表した。 臨床データを使用した研究に関しては、2020年度は研究室・病院の状況を考えて(2020年の4-5月、2021年1-3月が事実上の閉鎖となっていた)、所属する大学病院における腹腔鏡下子宮全摘術・腹式子宮全摘術の手術方法についてデータ収集して公表し、2019年度から収集された卵巣子宮内膜症嚢胞の患者のデータ解析の結果を公表した(ASRM scoreと病変部位の関係性について)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大学所属の研究室から別研究室への出向の機会を得て、申請書とやや別分野の内容となっているため絶対的な評価は困難であるが、生殖分野を中心とした再生医療分野において、ヒト月経血を樹立の基礎としたiPS細胞を利用して、新しい幹細胞の作成を行っている。(感染症問題のため、研究室の閉鎖というトラブルが数回起こったことでも評価困難としてよいと考えられるため、区分については(2)とした) また、大学病院における臨床データベースを作成し、その一部を公表した。従って、基礎分野・臨床分野ともに発表を行えたため、順調ではないかと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
基礎分野においては、(1)更なる汎用性の高い幹細胞の作成、具体的にはフィーダーフリーの状態で培養可能な細胞、(2)幹細胞を使用した具体的な分化細胞・組織の作成、を目指す。 臨床分野においては、臨床データベースの拡充を進め、可能であれば公表していく。
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Research Products
(5 results)