2019 Fiscal Year Annual Research Report
磁気浮上インペラ径方向受動安定位置計測の血液ポンプ拍出流量推定への応用
Project/Area Number |
19J10004
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
信太 宗也 茨城大学, 理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 遠心血液ポンプ / 流量推定 / 磁気浮上インペラ / 流体力計測 / 非定常数値流体解析 / 重力 |
Outline of Annual Research Achievements |
電磁力によって浮上するインペラに働く径流体力を精度良く評価できる系の構築に向けて,①非定常数値流体解析(CFD)を実施し,②流体力実験計測系の構築を行った.①では,解析誤差の評価や乱流モデルの検討を行うことで適切な解析手法を確立した後,実機ポンプを用いた実験結果と解析結果を比較することで,本解析手法が径流体力ベクトルの予測に対して一定の精度を有することを確認した.②では,流体力実験計測系改良のために,センサノイズフィルタリングやキャリブレーション手法の検討を行った.センサノイズフィルタリングには,1秒間分のデータを平均する必要があることを確認した.また,インペラ位置のキャリブレーションのために専用の治具を作製し,インペラ位置条件を精密に設定できる計測手技を確立した. また研究計画外ではあるが,本推定手法に対する重力の影響を検討した.これまでの研究では遠心血液ポンプを水平に設置した状態を想定していたため,本流量推定手法における流量推定指標である磁気浮上インペラの径方向(水平)位置に対する重力の影響を考慮する必要がなかった.しかしながら,埋込型人工心臓用途としての臨床実用時を想定する場合,患者の姿勢変化に伴ってインペラ径方向に対する重力方向は変化する.従って,本流量推定手法に対する重力の影響を検討することは,本流量推定手法の臨床実用化を図る上で重要な研究課題であると考えられる.本研究では,遠心血液ポンプの設置姿勢を変化させることで,重力方向をインペラ径方向に対して変化させ,重力の影響を検討した.インペラ位置-流量相関に重力が影響しない水平なデバイス設置状態と比較して,デバイスを垂直に設置した状態ではインペラ位置-流量相関に重力方向が大きく変化することが確認できた.また,重力の影響を補正する方策を提案し,学会,及び学術雑誌上で発表した.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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