2020 Fiscal Year Annual Research Report
Molecylar mechanism in the development of fruit disorders by viroid infection
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19J12238
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
鈴木 貴大 弘前大学, 農学生命科学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | ウイロイド / 病原性発現機構 / トマト / 活性酸素種 / スーパーオキシドジスムターゼ / マイクロRNA / 壊疽症状 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究で得られたトマトに対する病原性(病徴の強弱)の異なるリンゴゆず果ウイロイド(以下AFCVd)をトマトに感染させ、接種後2ヶ月のAFCVd塩基配列を観察した結果、全てのAFCVd接種区において、弱毒由来AFCVd変異体が優位になる傾向があった。そこでAFCVdのトマトにおける競争力を分析するために、AFCVd弱毒と強毒を強毒:弱毒=1:1、4:1、1:4の比率でトマトに接種し、それぞれのAFCVdトマト感染後塩基配列を分析した。その結果、接種後6週目で全ての区において弱毒変異体が優位であった。すなわちこのAFCVd変異体では、弱毒変異体が強毒変異体よりトマトでの競争力に優れていることが明らかになった。 これまでの研究でトマトにジャガイモやせいもウイロイド(以下PSTVd)を接種すると、ストレス応答性マイクロRNA種であるmiR398とmiR398a-3pの発現上昇と、miR398によって負に制御されているスーパーオキシドジスムターゼ(以下SOD)1と2及びmiR398a-3pに負に制御されているSOD3のmRNAの発現量の低下を観察し、この現象に伴う活性酸素種(以下ROS)の高発生と激しい壊疽症状を観察した。さらなるウイロイド感染における壊疽症状の発現機構を調査するために、PSTVd感受性トマト(品種;ラトガース)と耐性トマト(品種;マネーメーカー)にPSTVdを接種し、SODs遺伝子の発現量及びROSの発生量と除去率を分析した。その結果PSTVd感染ラトガースでは、SODs遺伝子の発現量が低下しており、ROSの発生量の上昇とROSの除去率の低下を観察することができ、それに伴う壊疽症状が発生していた。一方でPSTVd感染マネーメーカーでは、ほぼ全てのSODs遺伝子の発現量が上昇しており、それに伴うROS発生の制御が成功していた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)