2021 Fiscal Year Annual Research Report
クチキゴキブリの雌雄が互いの翅を食い合う: 初の両性による性的共食いの解明
Project/Area Number |
19J20022
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大崎 遥花 九州大学, システム生命科学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2022-03-31
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Keywords | 配偶行動 / 性的共食い / クチキゴキブリ / 一夫一妻 / 亜社会性 |
Outline of Annual Research Achievements |
生物初の両性による性的共食いであるクチキゴキブリの翅の食い合いの意義解明のために、翅の食い合いができない実験操作を実施した。具体的には、翅をコーティングして翅はあるが食えなくした処理区、翅を事前に切断して翅がない処理区、翅は無処理の処理区の3つを用意し、配偶行動及び翅の食い合いをビデオカメラにより観察した。その結果、コーティング処理区、切断処理区ともに無処理区比べて、交尾成功ペア数、交尾から産仔にかかる日数、クラッチサイズすべて有意差はなかった。したがって、翅の食い合いは翅を食うことで繁殖への養分を得ているなど、食うことに意義がある行動なのではない可能性が高いと考えられる。翅を食うことが重要なのではないとすると、残るは翅を食われることである。翅を食われることで適応度を上昇させる仮説としては、翅があると死亡率が高まる、もしくは繁殖に適していない、という可能性が考えられるので、今後はこれらの仮説を検証していく。 クチキゴキブリは生態の解明されていない昆虫だが、今年度は室内飼育系の確立に成功し、飼育方法を報告する論文をEntomological Science誌に出版した。これは今後、この研究の発展の基盤となる技術であり、本研究に置いて非常に価値のある業績である。 また、学内の賞である、2021年度九州大学若手女性研究者・女子大学院生 優秀研究者賞(伊藤早苗賞) 女子大学院生部門において最優秀賞をいただいた。受入研究機関の中でも本研究への注目度が高まり、本課題を多くの人に知っていただけたことはアウトリーチという観点からも非常に有益であった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)