2022 Fiscal Year Research-status Report
戦争と革命の20世紀を生きた表現者たち―左派社会運動と文学運動の交錯
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19K00320
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
黒川 伊織 神戸大学, 国際文化学研究科, 協力研究員 (50611638)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 文化運動 / 戦後革新 / 日本共産党 / 冷戦 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、コロナ禍が落ち着いてきたこともあって、中断していた関係者からの聞き取りを実施するとともに、日本史研究会近現代史部会での共同研究報告に向けた作業を精力的に行った。「高津正道と〈東洋インタナショナル〉-帝国日本と中国」と題する本共同研究報告は、『日本史研究』に掲載された。 また、『地域べ平連論文集(仮題)』に、神戸のベトナム反戦運動についての章を執筆するとともに(ミネルヴァ書房より刊行予定)、『地域べ平連資料集(仮題)』に、ベトナムに平和を!神戸行動委員会関係資料についての解題を執筆した(琥珀書房より刊行予定)。これら原稿をを含むかたちで、20世紀神戸の文化運動・政治運動史をまとめた研究成果を単著として刊行するために草稿を書き進めている。 本科研の最初の成果となった拙著『戦争・革命の東アジアと日本のコミュニスト-1920-1970年』(有志舎、2020年)の書評会が、歴史学研究会現代史部会において実施され、梅森直之氏・田中ひかる氏から有益なコメントをいただいた。いただいたコメントを、本科研の最終成果となる単著に生かしていく。 アメリカで刊行予定のサークル文化運動論文集に、「サークル誌からミニコミ誌へ-建具職人・和田喜太郎の人生」を執筆した。本論文集は2023年度中に英語で刊行できるよう編者が準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
草稿の8割を執筆できたため
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Strategy for Future Research Activity |
できる限り今年度中に単著を刊行するために、原稿の完成に集中する。
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Causes of Carryover |
旅費の支出が少なかったために次年度に資金を繰り越した。繰り越した資金は、引き続き旅費として使用するほか、資料整理に関する指導助言謝金に使用する。
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Research Products
(8 results)