2023 Fiscal Year Research-status Report
高大連携による古典文学の探究型授業の教材作成と教育モデル構築の実践的研究
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19K00530
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
吉野 朋美 中央大学, 文学部, 教授 (60401163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 ふみ子 法政大学, 文学部, 教授 (00386335)
青木 幸子 昭和女子大学, 総合教育センター, 准教授 (10572191) [Withdrawn]
中嶋 真也 駒澤大学, 文学部, 教授 (30384019)
平野 多恵 成蹊大学, 文学部, 教授 (60412996)
佐藤 至子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (70329639)
兼岡 理恵 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (70453735)
中野 貴文 学習院大学, 文学部, 教授 (70582972)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 高校~社会人参加のワークショップ / 日本古典文学 / 探究型教材、授業方法の作成 / オンラインワークショップによる古典探究の試み / アクティブラーニング / 実践報告 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は、高・大・院・社会人参加のワークショップ(以下WS)を通じて、古典文学の探究型授業教材作成・教育モデル構築をめざすものである。 科研による研究遂行5年めの節目を迎え、今年度は古典教育を中心としつつも広く「国語」の探究型学習について考えるべく、2023年7月30日に「どうする?!「国語」の探究型学習 高校の探究と大学の研究をつなぐ」と題して公開シンポジウムをおこなった。本研究の遂行メンバーが企画・運営し、本研究での実践報告に加え、文学国語・論理国語に関して多くの発言や著書のある登壇者、くずし字学習を通してアクティブラーニングの可能性を研究している登壇者計5名による実践報告、発信力が高く、アクティブラーニングの先端的取り組みをしている現役高校教員2名によるコメント、参加者を交えての意見交換会という構成でのシンポジウムであった。参加者は対面で45名、オンラインで251名の申し込みを得、当日は熱のこもった報告、活気あふれる質疑応答と意見交換会となった(報告書は開催補助を依頼した「文学通信」内のリポジトリで公開している https://bungaku-report.com/nihonbungakual2024.html)。 このシンポジウムを通して、あらためて探究型学習の実践に対する教育関係者の関心の高さを認識するとともに、研究と教育を架橋していく試みが重要であること、それを持続的におこなう必要性を痛感した。この経験をもとに、延長期間では汎用性の高い授業教材作成に注力したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本課題は、高校生から社会人までが一堂に会し古典文学をアクティブラーニングで学ぶワークショップの実施を通して、探究型学習の教材を作成していくことを研究の中心に据えている。今年度はシンポジウムの開催・報告に尽力していたため、新しい教材でのワークショップの準備が十分にできず、開催を見送らざるを得なかった。また、コロナ禍の二年間、オンラインでのWS開催を余儀なくされたことによる遅れもなかなか解消できていない。 新しい教材でのワークショップ作りも進めつつ、汎用性の高い教材を提供するためにも、中学・高等学校教員からの意見も取り入れられるよう、延長期間を利用して対面による実践や効果の検証の積み重ねをおこないたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのワークショップで開発してきた探究型学習教材を、誰もが通常の授業にも組み込める汎用性の高いものとするために改善し、公開したいと考えている。その際、より使う側のニーズや用途に合わせられるよう、教壇に立っている方々を対象としたワークショップも開催し、意見をいただいて改善できれば、と考えている。 また、あわせて新しい教材によるワークショップの準備もしていきたい。
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Causes of Carryover |
今年度はシンポジウムを開催し、その開催費用、謝礼、報告書作成などに科研費を使用させていただいたが、延長期間の次年度に教材作成をおこなうため、その費用としてあえて他の支出を減らして次年度に使用できるようにしたため。次年度は、教材作成のためにおこなうワークショップの準備代、および成果報告作成のために科研費を使用したい。
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Remarks |
2023年7月30日に本科研事業として開催したシンポジウム「どうする!?「国語」の探究型授業 高校の探究と大学の研究をつなぐ」の報告書(全78頁)はPDFで全文ダウンロード可能にしている。https://bungaku-report.com/shoten/nihonbungakual2024/nihonbungakual2024.pdf
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Research Products
(5 results)