2020 Fiscal Year Research-status Report
多文化共生に向けた地域日本語教育の再構築ー官学民協働プロジェクトの省察を通して
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19K00745
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
福村 真紀子 早稲田大学, 日本語教育研究センター, その他(招聘研究員) (50835866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三代 純平 武蔵野美術大学, 造形学部, 准教授 (80449347)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 多文化共生社会 / 地域日本語教育 / 実践研究 / 官学民連携プロジェクト |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス感染拡大によって、令和2年度に予定していた、本研究の核となる、地域の親子を対象とした国際交流イベントを開催することができなかった。しかし、代表者と代表者が運営する「多文化ひろば あいあい」のメンバーが共同研究者の三代が運営する武蔵野美術大学の日本語クラスの学生とオンラインで繋がり、多文化共生をテーマに話し合うことができた。この話し合いについてはフィールドノーツに記録を残し、分析の対象とする。 また、本研究の第一の目的である「官学民共同プロジェクトは、官学民各々およびイベント参加者にとってどのような意義があるのかを明らかにし、今後の課題を見出す」に即して、プロジェクトの協働相手である日野市子ども家庭支援センター職員にプロジェクトの意義についてインタビュー調査を行った際に取得したデータ、および、国際交流イベントの参加者4名に新たにインタビュー調査を行って採取したデータを文字化し、実践研究として分析した。これらをもとに、論文を共同研究者の三代と共同執筆して『東京外国語大学国際日本学研究(創刊号)』に投稿した。本論文のタイトルは「公共日本語教育のための実践研究:官学民による「親子 de 国際交流」プロジェクト」で、2021年3月31日、発刊された。 新型コロナウィルス蔓延により、交流イベントは開催できなかったものの、研究成果を論文として表せたことで、研究の目的を一つ果たせた。 さらに、本プロジェクトの協働相手に日野中央公民館と日野市で活動をする地域日本語教室「日野友好クラブ」を加えることとし、両者とのラポールを形成した。両者には今後インタビュー調査を行うなど、本研究のデータ取得に協力を依頼する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染防止の観点から、予定していた官学民協働プロジェクトが十分に行えなかった。協働相手の子ども家庭支援センターのスタッフとの打ち合わせの機会もなく、プロジェクトとしては進行することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度中に、国際交流イベントを、オンラインで開催する。本イベントの企画段階からプロジェクトのプロセスを記録し、分析のデータとする。また、協働相手に、日野市中央公民館と地域日本語教室「日野友好クラブ」を加え、よりネットワークを広げてプロジェクトを推し進め、研究対象を広げてより深く分析考察していく。そして、学会発表や研究会における発表の機会を見つけ、実践研究として発表する。差し当たっては、言語文化教育研究学会が開催する年次大会において、学会発表を行い、その後論文を執筆し、同学会に投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、本年度に予定していた本研究の調査対象となる国際交流イベントがコロナウィルス感染拡大防止の観点から開催できなかったこと、コロナ禍により海外における学会発表の開催が見合わされたことが理由である。 次年度の使用計画は、以下の通りである。 ①物品費 200,000円(調査対象の国際交流イベント開催にかかる費用など)②旅費 180,000円(国内または海外における学会発表費用)③人件費 70,000円(調査による取得データのテープ起こし費用など)④その他 282,981円(研究活動にかかわる雑費、消耗品などの費用)
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Research Products
(1 results)