2022 Fiscal Year Research-status Report
社会主義人口論と家族計画運動をめぐる世界史:1974年の世界人口会議を中心に
Project/Area Number |
19K00941
|
Research Institution | Hokusei Gakuen University |
Principal Investigator |
中地 美枝 北星学園大学, 文学部, 教授 (90567067)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ソ連 / 人口 / 世界人口会議 / 家族計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はコロナ感染が収束に向かい渡航も可能になったため、アメリカでの資料収集や学会への参加、ヨーロッパで発表などを行い、研究を前進させることが出来た。しかし2021年度末に始まったロシアのウクライナ侵攻が続き、当初目指していた、ロシアの史料館における史料収集は今年度も実現しなかった。
戦争が収まる兆しがないため、今年度は研究の方法や目標の軌道修正に努めた。そして資料収集は主にアメリカで行った。UCLAとニューヨーク市立図書館で、ソ連の著名な統計学者の出版物を収集し、ソ連とアメリカの学者の間で1960年代半ばに取り交わされた公開書簡を見つけたことは、大きな収穫となった。
コロナ後に初めて参加した北米の学会のパネルでは、最近の研究動向を知ることが出来た。またパリの社会科学高等研究院に招聘滞在した折には、ホストでソ連の人口学研究の第一人者であるアラン・ブルーム氏やセルゲイ・ザハロフ氏と頻繁に交流し、多くの助言を得ることが出来た。また研究成果の一部を発表し、多くのコメントや助言を得ることが出来たのも大きな成果の一つである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は研究に大きな進展があったものの、コロナ感染拡大や戦争で、これまで二年半の間アルヒーフでの史料収集が出来なかったため、当初の予定に比べると未だに研究は遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
戦争が続く中、今年度は研究の方法や目標を軌道修正し、ロシアのアルヒーフの史料収集に依存しない形で研究を進め、論文の執筆も始めた。最終年度も主に欧米で資料収集を進め、論文執筆も更にすすめたい。
|
Causes of Carryover |
コロナ感染拡大やロシアのウクライナ侵攻により、過年度に予定していた海外での史料収集は2年以上実施出来なかったため、一部の科研費が未使用のままとなった。この未使用分は来年度に欧米での資料収集で使用する計画である。
|
Research Products
(8 results)