2019 Fiscal Year Research-status Report
縄文時代における情報伝達と物資流通システムに関する基礎的研究
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19K01002
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
大工原 豊 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (20641202)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 剥片剥離技法 / 縄文石器の編年 / 大形石鏃 / 配石遺構 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の第1年次であったので、まず研究協力者に分担地域・分野について、個別に説明を行い、各自で研究を推進するように依頼した。 また、2019年4月~7月には研究代表者大工原は、関東地方における早期前葉の剥片剥離技術について研究を行い、西関東地域に特徴的な剥片剥離技術が存在していることを解明した。そして、その技法を「城山技法」として提唱した。研究成果は2019年11月に論文として発表した(『国史学』229号)。その後、研究代表者大工原は2019年8~10月にかけて、関東地方の早期~晩期にかけての縄文石器の編年を行った。研究成果は2020年5月に発表の予定である(単行本『縄文石器提要』に所収の予定)。 そして、2020年1月25日・26日には國學院大學栃木短期大学において、第1回研究会を開催し、研究代表者・研究協力者が集まり、研究成果の中間報告と研究の進捗状況について発表し、研究協力者相互の情報交換を行った。 2020年2月には研究協力者石坂茂と共同で神奈川県伊勢原市戸川稲荷木遺跡の後期中葉の配石遺構の現地調査を実施した。その結果、敷石住居址・弧状列石・配石墓などの配石遺構において、群馬地域と神奈川地域に多くの共通点が存在していることが確認された。また、研究代表者大工原は、2020年2月~3月には房総地域における中期の神津島産黒曜石製の大形石鏃についての研究を実施し、この地域には加曽利E式期前半を中心に特徴的な大形鋸歯縁鏃が存在することを明らかにし、それを「東長山野型石鏃」として型式設定を行った。研究成果は2020年5月に論文として発表予定である(『下総考古学』25号)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は研究第1年次であったが、研究代表者・研究協力者ともに、これまでの研究蓄積を活用して研究活動を推進することができた。当初の計画どおり研究を実施することができた。また、第1回研究会を開催したことにより、この研究に参加した研究者相互の情報交換を行い、問題意識・研究課題について共通認識を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の影響により、各地への研究出張を行うことに大きな制約が生じることが予想される。そのため、研究活動は個別的に実施せざるを得ず、研究計画を変更する必要が生じることになると思われる。しかし、こうした制約の中でも調査報告書などの文献を積極的に活用することにより、可能な限り研究を推進する予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していた長野県・山梨県への研究出張が実施できなかったため、次年度使用額が生じた。この分については次年度以降に執行する予定である。
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Research Products
(2 results)