2022 Fiscal Year Annual Research Report
縄文時代における情報伝達と物資流通システムに関する基礎的研究
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19K01002
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Research Institution | Kokugakuin Tochigi Junior College |
Principal Investigator |
大工原 豊 國學院大學栃木短期大学, その他部局等, 准教授 (20641202)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 広域遊動 / 地域内遊動 / 連鎖交換 / 交易 / 情報聞達 / 物資流通システム / 文化圏 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍における研究にも慣れ、研究代表者・研究協力者が各自の研究を推進していった。研究代表者大工原の異動に伴い、明治大学研究・知財戦略機構(黒耀石研究センター)から國學院大學栃木短期大学へ本科研事業の事務が移管となった。 6月4日には研究協力者芹澤清八・小松崎百恵と、茨城県ひたちなか市及び栃木県茂木町周辺の桧の木型石鏃について、出張調査を実施した。抽出した資料は(株)ラングに委託し3D実測(PEAKITシステム)を実施し、基礎資料を得た(成果報告書に論文掲載)。また、研究協力者角田祥子・角田真也は後・晩期の土製耳飾を分析するため、8月3日山梨県北杜市金生遺跡、11月21日桐生市千網谷戸遺跡、11月25日新潟県上越市籠峰遺跡に出張調査を実施して基礎データの蓄積を行った(成果報告書に論文掲載)。2022年2月13日には大工原と研究協力者角田真也・角田祥子により、群馬県埋蔵文化財センターで行沢大竹遺跡の飛行機鏃の出張調査を実施した(成果報告書に論文掲載)。 2月25日には本科研事業の成果報告会をオンライン開催した。研究協力者11名が参加し、研究成果についての報告を行った。各研究とも大きな成果が上がったことを確認できた。そして、これらの研究成果を公開するため、成果報告書の刊行に向けて、原稿執筆についての打合せを行った。3月19日には明治大学黒耀石研究センター研究集会2022が開催され、本研究の成果について紙上発表を行った。 そして、3月20日には成果報告書を編集刊行した。この報告書には草創期から晩期に至るのでの各時期の研究論文を掲載することができ、縄文時代の時期により・地域により異なる多様な情報伝達と物資流通システムの様相の一部を明らかにすることができた。本書は大学、研究機関及び研究者に配布し、広く成果を公開した。また、研究代表者大工原のホームページにおいて、公開する予定である。
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