2020 Fiscal Year Research-status Report
リモートセンシングおよびGISによるニヴフの植物資源採取における空間利用の解析
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19K01240
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Research Institution | Hokkaido Museum |
Principal Investigator |
水島 未記 北海道博物館, 研究部, 学芸主幹 (70270585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹菊 逸治 北海道大学, アイヌ・先住民研究センター, 准教授 (80397009)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 民族植物学 / 植物利用 / サハリン / アムール川河口域 / 湿原 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画のうち2年目となる令和2年度にはアムール下流域での現地調査(ground truth data の収集および聞き取り調査等)を予定していた。しかしながら、世界的な新型コロナウイルス感染症の流行によりロシアへの入国は事実上不可能な状態が続いており(2020年3月18日からビザ申請が一時的停止とされ、現在も継続中)、年度を通じて現地調査を行うことはできなかった。 このため当年度は前年度に引き続き、研究代表者はサハリンおよび隣接地域の自然環境および自然環境利用文化等に関連する情報、研究分担者はニヴフおよび近隣の先住民の伝統文化に関する情報についてそれぞれ情報収集を行い、分析手法等についての情報収集、検討を実施した。 自然環境に関しては、サハリンおよびアムール川河口域を含む東アジア地域に関して、植物相および植生のみでなく、これと密接に関わるさまざまな分類群の動物相およびその生態に関して情報を収集し、関連する知見を深めた。文化に関しては当該地域の諸民族の動植物を含む自然環境利用文化、さらには言語や生活文化等、他の文化要素との関係等まで含めて広く情報を収集し、関連する知見を深めた。これらの目的のため、北海道を含む東アジア地域の植物相、特に植物利用の主な舞台となる湿原の植物相および生態系に関する図書ほか関連する図書文献類を入手した。また、他の業務と並行して、北海道内の湿原の植物相および生態系に関する現地調査を行った。 過去の調査で得られたデータの整理も進め、特に1999年以降の樹木名、地名等の録音資料の整理および動植物・地形に関する伝承の整理を実施した。 また、リモートセンシングおよびGISに関連する技術的な面に関しても情報収集を続け、適切な分析手法等に関して検討・試行を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
予定していた現地調査が実施できず、現地データが得られなかった。 関連情報の収集は進め、分析に向けての下準備は引き続き行えたが、当初計画では4年間のうち1年目にサハリン北部、2年目・3年目にはアムール川河口域において調査を予定していたが、現地調査ができなかったのは2年連続であり、4年間の研究期間全体を考えると「遅れている」と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
全体のスケジュールを見直し、現地調査として3年目(令和3年度)にサハリン北部、4年目(令和4年度)にアムール川河口域での調査を実施する予定である。 ただし、現在流行中の新型コロナウイルス感染症の影響が今年度もつづくことが予想され、ロシアでの現地調査は実施できない可能性が非常に高い。ロシア入国が可能になるタイミングを引き続き見計らうが、現地調査が完全に不可能となった場合には、精度は落ちるものの、過去の調査の際に撮影した写真をground truth dataとして用いて解析するなど代替手段についても検討する。
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Causes of Carryover |
当初計画で予定していたアムール川河口域における現地調査の実施が、現在流行中の新型コロナウイルス感染症の影響により不可能となったことによる。 計画を変更し、次年度(令和3年度)以降に現地調査を実施することとする。
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Research Products
(6 results)