2019 Fiscal Year Research-status Report
効果的な再犯防止を実現するための改善指導のあり方についての総合的研究
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19K01340
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小名木 明宏 北海道大学, 法学研究科, 教授 (60274685)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 刑法 / 刑事政策 / 再犯防止 / 矯正教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、最近の我が国の立法状況と実務運用の現状と課題を国際的な視点からの検討しながら考察し、効果的な再犯防止を実現するための改善指導のあり方を検討することである。 初年度は、研究の基礎となる諸状況の確認に重点を置き、概略的な研究の見通しの確保に努めた。初年度は、以下のような研究実績をあげた。 (1)2019年5月にドイツ連邦共和国ハノーバー大学で行われたドイツ刑法学会に参加し、ドイツ人研究者との交流に努め、研究全般のわたる基盤的な情報の収集を行った。 (2)2019年10月にドイツ連邦共和国ゲッティンゲン大学のグンナー・ドゥトゥゲ教授を招聘し、講演会「社会奉仕活動は新しい主刑となりうるか? ドイツにおける現在の議論と改正の動き」を開催し、研究者を交えて議論を行った。この成果は、グンナー・ドゥトゥゲ(小名木明宏訳)「社会奉仕活動は新しい主刑となりうるか? ドイツにおける現在の議論と改正の動き」北大法学論集(北海道大学)第71巻1号(2020年5月発行予定)に掲載されることになっている(原稿提出済みで校正中)。 (3)国内の刑事施設の視察に関しては、2020年2月に旭川刑務所を訪問し、矯正教育の現状を視察するとともに、刑務所スタッフや保護観察官とも意見交換を行った。 (4)研究成果の社会への還元の一環として、従来通り、矯正教育にも関与した。具体的には、月形学園、北海少年院での収容少年たちに対する教育的講話である。また、2019年9月には月形町主催の樺戸監獄物故者慰霊祭に参列し、地域活動に貢献している。なお、これらの矯正に関するこれまでの協力活動により、2019年9月に法務大臣から感謝状を授かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年2、3月に新コロナウイルスの蔓延で出張が取りやめになったので、この点では計画に変更を余儀なくされたが、その他の点では、概ね問題なく進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、ドイツとオーストリアの刑務所を視察し、再犯防止のための教育を具体的に検証し、刑務所スタッフと意見交換を行うとともに、大学の研究者とも学術的交流を深めることを予定している。また、国内の研究者とも交流を行い、研究に関する意見交換を実施する予定である。 ただし、新コロナウイルスの流行が収まらず、渡航後困難な場合には、関連する分野の研究者にメール等の通信手段を通じて連絡し、情報交換を行う予定である。 2021年度は、研究のまとめとして、北大刑事法研究会において研究報告を行い、研究成果を北大法学論集に発表する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、(1)効率的に研究費を運用したことにより、経費を節約できたこと、および(2)年度末にかけて、新コロナウィルス蔓延により、出張計画を断念したことによる。 今年度、これらを補充する予定である。
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Research Products
(3 results)