2020 Fiscal Year Research-status Report
高校における教育実習の多様性と教員としての資質能力形成に果たす影響に関する研究
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19K02491
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| Research Institution | Miyazaki Sangyo-keiei University |
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Principal Investigator |
櫻田 裕美子 宮崎産業経営大学, 法学部, 准教授 (70389576)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 教育実習 / 教員養成 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、従来ブラックボックス化されていた教育実習について、一般大学学部の教職課程の学生が高等学校で行うそれに焦点を当て、教育実習中のいかなる要因が教員としての資質能力の形成、あるいは阻害に影響を当てているのかを明らかにすることにある。特に、学校の雰囲気や教育実習中に関わる他者（指導教員、指導教員以外の教員、他の教育実習生、生徒）との関係性に注目している。
令和２年度は、中等教育段階（中学校と高校）の教育実習の違いに関する分析を行った。教育実習に関する質問紙調査の結果から、教育実習の経験（講話回数、授業の観察時間、参加実習の開始時期・回数、授業以外の取組、授業実習（教科）の開始時期・回数、指導案の作成頻度、研究（査定）授業の実施の有無、反省会へ参加した人数・人物、反省会の時間等）と他者（指導教員・他の実習生の人数、指導教員・指導教員以外の教員・生徒・他の実習生）との関わり等および、教育実習の効果（社会人としての能力、授業に関する能力、教員として必要な能力）において中学校実習と高校実習でどのような違いがあるのかを検討した。
その結果、教育実習の経験に関しては中学校での実習の方が値（回数や時間等）が高いことが確認された。一方で、効果については中学校での実習生と高校の実習生ではあまり差が確認されなかった。実習中に関わる他者では、中学校での実習生の方が指導教員の指導の姿勢が誠実だと感じ生徒と積極的に関わりを持とうとしていたこと、高校の実習生は指導教員以外の教員の指導が誠実でコミュニケーションをとっていたと感じていたこと、他の実習生のとの関わりでは中学校での実習生が生徒を話題にしたかかわりを持っていた一方で、高校での実習生は授業参観という実習に直接関係する場面での関わりが強く、プライベートでの交流もなされていたことが明らかとなった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
高等学校の教育実習に焦点を当て、教員としての資質能力の形成における教育実習の影響を多角的に検討することを目的とする本研究では、（１）教育実習の実施状況の多様性を明らかにするための学校調査、（２）教育実習の実態を明らかにするための実習生調査、（３）実習生と受け入れ側の意識の相違点を明らかにするインタビュー調査、の３つを行う予定である。
このうち令和２年度には（２）について新たな知見を得ることができた。しかしながら、コロナ感染症拡大防止対策のため教育実習の期間短縮や中止などの対応が取られることがあったこと、またそれ以前に学校現場が混乱していたことから（１）および（３）については進めることができなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
高等学校の教育実習に焦点を当て、教員としての資質能力の形成における教育実習の影響を多角的に検討することを目的とする本研究では、（１）教育実習の実施状況の多様性を明らかにするための学校調査、（２）教育実習の実態を明らかにするための実習生調査、（３）実習生と受け入れ側の意識の相違点を明らかにするインタビュー調査、の３つを行う予定である。
コロナ感染症感染拡大の波は止まらない状況ながら、昨年度と違い学校現場では適切な対応の下で教育実習が遂行されようとしている。本年度は、昨年実施が叶わなかった（１）についてアンケート調査の実施向けて準備を進めていく。（２）については、今後も分析を進めていく。（３）については、オンラインを活用しつつ進めていけると考えている。
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| Causes of Carryover |
令和２年度に予定していた学校調査の実施が遅れている。そのため計上した経費のうち「研究協力者謝金」、「アルバイト謝金」、「通信費」の支出がなかった。令和３年度に学校教員に対するアンケート調査を実施し、その際に支出予定である。
また、コロナ感染症拡大防止対策として、学会が中止となったり、教育実習の観察を行うことができなかった。そのために「旅費」の支出がなかった。
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Research Products
(2 results)
