2019 Fiscal Year Research-status Report
障害児の家族QOLを軸とする個別家族支援計画およびペアレントプログラムの開発
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19K02598
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Research Institution | Kamakura Women's University |
Principal Investigator |
小林 保子 鎌倉女子大学, 児童学部, 教授 (30435234)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 家族QOLアセスメント / 個別家族支援計画 / 実践研究 / 家族支援ワークショッププレ調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、障害がある子と家族が切れ目のない支援のもとに、地域で安心してQOLの高い生活を享受できるよう家族QOLアセスメントを基に個別家族支援計画と支援プログラム、アセスメントが一体となった家族支援システムを構築することを目的としている。本研究期間では、①家族支援内容を立案するための「家族支援計画」を開発し、それを用いてニーズに応じた支援内容を提供できる仕組みを具体化する。さらに、家族支援プログラムの一つとして②保護者の「子どもの育ちと家族生活を支える力」の向上支援のためのペアレントプログラムの開発までを3年間で行う計画である。
2019年度は、主に①の「個別家族支援計画」の開発に向けた取り組みの一つとして、上半期は、文献研究および実践研究として継続中の家族支援ワークショップを実施し、参加家族への開発に向けたプレ調査を実施した。また8月にスコットランドのグラスゴーで開催されたInternational Association for the Scientific Study of Intellectual and Developmental Disabilitiesの国際学会において、「個別家族支援計画」の元となる先行研究で開発した「家族QOLアセスメント」を用いた実践研究の成果を発表し、同時に海外における家族支援の動向について情報収集を行った。これにより、QOLアセスメントを軸とした支援計画の方向性をより明確化することができた。ただし、下半期に予定していた2度目の家族支援ワークショップの開催が実施できなかったため、2度目のプレ調査は次年度への繰り越しとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
7月のプレ調査を踏まえ、3月に家族支援ワークショップで家族を実施し、家族を対象とした2回目のプレ調査を行う予定であったが、コロナ禍の感染予防の観点から、実施することができず次年度への繰り越しとなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
「個別家族支援計画」の作成においては、昨年度、一部を実施できなかった家族支援ワークショップの開催と調査が必須となる。また2020年度は、ペアレントプログラムの作成における基礎調査をワークセッションの対象者を中心に実施していく計画である。しかし、国内外の状況を踏まえると、重い障がいあり、虚弱性を有する子どもとその家族を対象とするワークショップの実施は当面困難であると見通している。そのため、今後の状況を見定めつつ、実施が困難となった場合は、その代替方法として、オンラインを用いた家族支援ワークショップとオンライン調査の実施に替えて研究を遂行していくこととする。 今後もコロナ禍の国内外の今後の情勢を見ながら、必要に応じ研究・調査を進める順番や調査等の方法も随時見直しつつ遂行していく方針である。
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Causes of Carryover |
2回実施を予定していた家族支援ワークショップと家族を対象としたプレ調査が実施できなかったため、見込んでいた経費の61,846円が未使用となった。2020年度中に実施を予定しているが、オンラインでの実施となった場合はそれの経費に充てる予定である。
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Research Products
(4 results)