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2021 Fiscal Year Research-status Report

発達障害等の傾向を有する少年院在院者への認知機能強化介入プログラムの有効性

Research Project

Project/Area Number 19K02643
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

宮口 英樹  広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (00290552)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宮口 幸治  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (20706676)
石附 智奈美  広島大学, 医系科学研究科(保), 講師 (50326435)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords認知トレーニング / 境界知能 / コグトレ
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、少年院収容者の中でも特に境界知能者に該当する者を対象に生活自立活動能力の向上、就労支援を目指した認知トレーニングのシステム作りを目的としたものである。したがって境界知能者の認知機能向上だけでなく、社会生活支援における課題を保護観察官等実際に支援にあたっている専門家を対象に聞き取り調査を行い、トレーニングを改良・充実することを目指している。令和3年度は、新型コロナウィルス感染症の影響で少年院でのプログラムに参加することが叶わなかった。しかし、令和2年度までに研究協力施設との連携が計画以上に順調に進んだことから、研究結果を論文として投稿した(矯正教育研究第67巻)。また、プログラム実施によって見えてきた課題のうち、①処理速度の遅さ、②言葉・文書を聞き取る力の弱さ、③視覚イメージ生成力の弱さの3つについてプログラムの改良を行った。
令和3年度は、平成2年度までに明らかになった課題について、政令指定都市における小中学校の児童・生徒を対象としたコグトレ研究に応用し研究を行った。
① 処理速度の遅さ:少年院のプログラムでは単純な情報処理課題において著しい処理速度の低下を示した者が少なくなかった。小中学校においても5%程度が母集団から大きく外れる対象者がいることが分かった。
② 言葉・文書を聞き取る力の弱さ:アセスメント結果から短い物語の記憶である論理的記憶課題の得点が低い者が多かった。
③ 視覚イメージ生成力の弱さ:視覚イメージ生成力の弱さは、少年院でプログラム実施をしている過程で気づいた重要なポイントである。小中学校では、特に立方体の記憶即時再生時に、小学生高学年であっても形を留めない立方体しか書けない対象者がいることが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

令和3年度は、新型コロナウィルス感染症の影響で少年院でのプログラムに参加することが叶わなかった。その理由として、矯正教育施設では収容者および職員のワクチン接種計画が予測しにくく、アセスメント等データ収集時期を計画することが出来なかったことがある。そのため令和4年度の延長申請を行った。

Strategy for Future Research Activity

令和元年度および令和2年度に得られた認知トレーニング結果を分析し、対象者の感覚・認知特性に合わせた、集団トレーニング、個別トレーニングが必要な認知課題を選定し、対象者が年間通して行うために最適なワークシートの組み合わせを含めたプログラムを完成させることが目的となる。予備的プログラムによって明らかになった課題は、少年院の法務教官の負担度、時間的制約などを考慮し、トレーニングの頻度、1 回の施行時間、内容等を検証することである。特に、令和3年度で検討を行った聴覚認知情報処理障害の検査および介入方法をどのようにプログラムに取り入れるかが焦点となる。
プログラムの再検討には申請者、研究分担者、研究協力者に加え、広島県内の就労支援、就労移行支援事業所の作業療法士等にも意見をもらいながら進める。令和3年度は小中学校での認知トレーニングアセスメントを実施することが出来た。令和4年度は、最終年度としてプログラム改良を完成させ、矯正教育施設の他にも応用できるように研究を進める。

Causes of Carryover

令和3年度は、新型コロナウィルス感染症の影響で少年院でのプログラムに参加することが叶わなかった。そのため、評価に用いる資料やプログラムで使用する教材等を購入する計画が立てられなかった。また、令和3年度に研究成果を海外で発表予定(採択済み フランス)であったが、学会が延期となり令和4年度年度に開催が計画されている。
令和4年度は、令和3年度に実施する予定であった矯正施設での研究計画実施および学会発表を計画している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 少年院在院者に対する特別指導(コグトレプログラム)の効果についてーDN-CASによる分析ー2022

    • Author(s)
      宮口英樹、石附智奈美、多田志帆、中村美琴、坂本玲奈、久保木祐樹、田辺泰平
    • Journal Title

      矯正教育研究

      Volume: 67 Pages: 125-131

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2022-12-28  

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