2022 Fiscal Year Research-status Report
Learning Support System for Children to Promote Choice of Proactive Learning Challenges
Project/Area Number |
19K02982
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Research Institution | Tokyo University of Information Sciences |
Principal Investigator |
河野 義広 東京情報大学, 総合情報学部, 准教授 (70599456)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 学修支援システム / フィードバックシステム / 子どもの主体的な学び / リフレクション支援 / ゲーミフィケーション / プログラミング教育 / 地域活動 / 学修成果物共有基盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究実績は、1) コロナ禍における子ども向け地域活動「ウォークアドベンチャー(社会的距離を確保しながらウォークラリーの要領でスポットを巡る地域活動)」および「こどものまち(子ども達が自治運営するまちづくり活動)」の実践、2) ウォークアドベンチャー用フィードバックシステムの改修と再評価、3) こどものまち用フィードバックシステムのプロトタイプ開発、4) プログラミング教室用フィードバックシステムの開発と運用の4点である。 1) について、2020年度からコロナ禍に配慮した地域活動「ウォークアドベンチャー」を企画・運営している。2022年度は全面対面でのウォークアドベンチャーに加え、3年振りにこどものまちを同時開催した。2) 3) 4)に共通して、ゲーミフィケーション6要素のうち、「称賛演出」「即時フィードバック設計」「独自性歓迎」「成長可視化」を導入し、各学修活動に対応したフィードバックシステムを開発した。 2)ではゲーマー分類手法のバートルテストによる分類結果と紐付けたリフレクション支援を実現し被験者実験を実施した。参加者の志向に適応したリフレクション支援が次の主体的行動に好影響を与えるかを調査し、活動回数の増加に伴い主体的行動の増加を確認した。2022年10月開催のウォークアドベンチャーでの被験者実験の分析結果について、電子情報通信学会サイバーワールド研究会、教育システム情報学会にて発表した。3)について、こどものまちで体験できるお仕事を6種(生産、販売、防衛、娯楽、教育、その他)に分類し、楽しめたこと、できたことの回答に応じて、次のお仕事を推薦するシステムを開発した。4)について、プログラミング教室において、振り返りメモのワードクラウド化、達成度可視化、主体的行動に応じた称号付与をリフレクション機能として実現し、NBiS-2022にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究4年目の2022年度は、地域活動の実施がある程度緩和されつつあり、全面対面でのウォークアドベンチャー、3年振りのこどものまちを同時開催することができた。2021年度に初運用したウォークアドベンチャー用フィードバックシステムでは、回答者の分類結果に対する理由説明や継続的な活動を促す仕組み作りが不十分であったため、システム改修および企画の再検討を実施した。被験者実験の結果、2021年度と比較して多数の学修データを収集することができ、活動回数の増加に伴う主体的行動の増加を確認できた。 また、ウォークアドベンチャーと同時開催したこどものまち用のフィードバックシステムとして、振り返りの際に参加者各自の楽しめたこと、できたことの個数を記録し、それぞれの全体平均値と比較した4パターンで活動体験の成果を分類し、視野を広げるためのお仕事推薦システムを開発した。同様に被験者実験を実施したものの、3年振りの活動再開の影響で多くの学修データを収集する仕組みが不十分であり、分析可能なデータ数を確保することはできなかった。プログラミング教室用フィードバックシステムについて、振り返りメモのワードクラウド化、達成度可視化、主体的行動に応じた称号付与をリフレクション機能として実現した。2022年8月に提携小学校での3日間のプログラミング講座にてシステムの動作確認後、研究協力者が主催する定期開催のプログラミング教室に導入した。学修成果物共有基盤については、プロトタイプ開発を進めているものの、実運用に必要な完成度には至っておらず、地域活動やプログラミング教室と連携した成果物の蓄積は実現できていない。 以上より、各活動用フィードバックシステムの開発と運用はある程度達成できたものの、学修成果物共有基盤の運用が未実施であることから、本研究の進捗はやや遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、1) プログラミング教室用フィードバックシステム、2) こどものまち用フィードバックシステム、3) 学修成果物共有基盤、それぞれの開発と運用・評価について研究を進める。 1) 2)について、2022年度にプロトタイプ開発を行ったものの、被験者実験や実運用において、効率的な学修データ収集の仕組み、および効果的なリフレクション支援のためのシステム設計に課題が確認された。そこで、1) ではゲーミフィケーション要素とユーザタイプ分類(Gamification User Types Hexad Scaleを採用予定)を参考に、こどものまちにおけるお仕事推薦や活動記録の可視化、称賛演出を実現するシステムを開発する。2) では振り返りメモの共起ネットワーク化、および振り返りメモと学修データの相関分析に基づくフィードバックシステムを開発する。 3) について、成果物共有基盤を活用したアウトプット主体の学びの好循環を生み出す仕組みを作る。地域課題をテーマとしたワークショップ形式(多世代間交流によるプログラミングイベントを想定)の地域活動の企画・実践、アウトプット主体の学びを促す教授戦略および学修到達度のルーブリックの策定を行う。
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Causes of Carryover |
2022年度は、コロナ禍の影響で学会出張がなく、旅費交通費は発生しなかった。システム開発に関する技術相談料については、研究協力者と相談しながら予定通りに執行できた。AWSのクラウド開発環境の利用料は、実運用には至っていないため、必要最小限の利用料に留まった。 2023年度は、研究協力者に対する技術相談料の他、論文校正料やシステムの保守に必要な費用、クラウド環境利用料を計上している。
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Research Products
(4 results)