2022 Fiscal Year Annual Research Report
メンタルヘルス不調者の復職支援要請システムの開発と評価
Project/Area Number |
19K03332
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Research Institution | Okinaka Memorial Institute for Medical Research |
Principal Investigator |
舘野 由美子 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (80570449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
毛利 伊吹 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (20365919)
疋田 尋子 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (40771449)
矢崎 大 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (40807111)
酒井 由美子 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (50772399)
濱野 晋吾 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (80786806)
野藤 夏美 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (50807112)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | メンタルヘルス不調 / 復職支援 / 心理教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度から始まった本研究の目的は,メンタルヘルス不調者が復職過程で受ける上司からの支援内容を解明し,適切な支援を受けるための「復職支援要請システム」を開発することであった。 初年度は計画通り,メンタルヘルス不調により休職,復職し,その後半年以上の安定した就労を継続できているクライエント10名へのインタビュー調査を実施し,復職者と上司との関係性を質的に分析した。2020年度には新型コロナウィルス感染症が流行し,総合病院に勤務する研究者は,医療従事者の支援に携わることになり,研究時間が制限され,さらに,研究対象者との接触も大幅に制限された。そのため研究計画の変更を余儀なくされ,2021年度には新たに「情報共有カード」を開発し運用した。これは,休職者が誰にどのように支援を求めていくかを自ら考え,実行に移していくための補助となるカードである。 最終年度となった2022年度は,研究の最終年度として,それまでの研究成果をもとに,メンタルヘルス不調によって仕事を休職し,療養後に復職,その後,療養と仕事の両立や安定した就労の継続を目指す労働者およびその上司を対象として,心理教育用のパンフレット「はたらくひとのメンタルヘルス不調―相談から療養 安定した就労の確立まで―」を作成した。パンフレットは,「メンタルヘルス不調」,「相談・受診」,「療養」,「復職の準備」,「復職,就労の継続」の5ステップに分け,その時々に必要な情報をわかりやすく簡潔にまとめたものである。このパンフレットは150余りの企業,省庁の健康管理室に配布された。また,多くの労働者に活用されるよう,研究者が勤務する病院のホームページに掲載し,必要に応じて該当者が自由にアクセスできるようにした。
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