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2019 Fiscal Year Research-status Report

U(3) Family Symmetry and TeV Scale Physics

Research Project

Project/Area Number 19K03826
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

小出 義夫  大阪大学, 理学研究科, 招へい研究員 (40046206)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山下 敏史  愛知医科大学, 医学部, 講師 (90622671)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordsファミリー・ゲージ対称性 / ファミリーゲージボゾン / 質量と混合 / TeVスケール物理
Outline of Annual Research Achievements

なぜ荷電レプトンの質量公式が,理論式であるにもかかわらず,running masses ではなく,pole masses (質量の観測値)とよく一致するのかという謎の解決は本研究の最大目標であった.これには,すでに隅野による解決策が提案されていたが,それには荷電レプトンのファミリー量子数を左巻きレプトン e_L に対しては,U(3)対称性の3次元表現 3 に,また右巻きレプトン e_R に対しては(あたかもそれが反粒子であるかのように)反3次元表現 3^* に割り当てる必要があった.この理由が長い間の謎であったが,ついにその解決案が提案された(Y. Koidide,Phys.Lett. B797 (2019) ). すなわち,SU(5) 理論を採用すれば, e_L とe_R は別の表現に配属され,U(3) の量子数は, e_L が 3, e_R が 3^* に配属可能であることがわかった.このことによる新しい物理の出現については,当該論文に詳しく議論されている.
さらに,通常は,ファミリー量子数は,電子 e^-, ミユウ粒子 mu^-,タウ粒子tau^- に対して.その固有状態として量子数を定義することが行われているが,むしろ,それはファミリーゲージボソンの固有状態として定義されるべきことを指摘した(Y. Koide, https: arXiv:1911.09416).このことにより、新しい現象 mu-e gamma 変換が予言され、実験的確認が期待される。
さらには Nishiura(大阪広大)と neutrino の質量と混合についても分析も報告(v:1911.03411)更なる進展が期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

前述の「研究実績の概要」で述べたように,研究は概ね順調に進展している.
荷電レプトンの質量式が,なぜ running masses ではなく, pole masses(observed masses)によく合ってしまうのかという謎は,SU(5) model を採用することによって,理解できるようになった.(Y. Koide, Phys. Lett. B797 (2019). ) この新しい見方は,後の理論的.実験的物理の進展に重要な役割を果たすであろう.
観測される3つのレプトンが本当にファミリー量子数の固有状態であるかどうか(Y. Koide, https: arXiv:1911.09416)については,まだ論争中のことであり,今後の実験結果が待たれる.ただし,論文でも述べているように,その固有状態のずれはわず /1000 のオーダーなので,実験的検出はそうたやすくはないであろう.ただ,頭から,荷電レプトンはファミリーの固有状態であると定義してスタートする現在の物理には大きな警鐘を与えたといえよう. ニュートリノについての理論 (arXiv:1911.03411)は,もう少し精密な実験結果を待たねばならず,理論的モデルも,それに合わせて,多少に修正が行われるであろう.残念ながら,我々のモデルも実験結果の現在の状況に依存していて,
将来的にはさらなる部分修正はあり得る.

Strategy for Future Research Activity

ファミリー・ゲージ・ボゾン (FGB) の観測で,もっとも有力なものは,FBG A_1^2 であろう.これは quark d-s mixing の存在のため,N + mu^- --> N + e^- なる反応を引き起こす.この観測実験はすでにスイスPSIで取り組まれていて,日本でも阪大などで取り組まれていて,有望な FGB発見可能な実験である.この実験で A_1^2 が発見されれば,その質量 M_1 の値が確定することとなり,他のFGBの質量も理論的に決まることになる.すなわち,FGBの関与する理論は,従来は「単なる可能な理論の1つ」という扱いであったが,がぜん現実味を帯びて来ることになる.そうすれば,より正確な数字的予言ができるようになってくるであろう.大いに期待できる.
ニュートリノ物理の方も,ニュートリノはマヨラナかディラックかということがこれから問題になってくるであろう.これはニュートリノ振動の実験からは決めることができな
い. p + mu^- --> n + pi^- + mu^+実験や K^+ --> pi^- + mu^+ + mu^+
崩壊実験で Majorana mass を計測可能であると思われるので,その理論計算を計画している. その他,ミウオンがかかわる新しい物理の可能性について,FGBの物理にからめて,探求して行く予定である.

Causes of Carryover

予定していたミニワークショップ「ファミリー・ゲージボソンの物理」が、諸事情により開催見送りとなったので、使用予定の額(招待後援者への旅費等)が浮いてしまった。次年度の夏または秋に開催する予定。

  • Research Products

    (3 results)

All 2019

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] SU(5)_flavor×SU(3)_family model with unconventional2019

    • Author(s)
      Y. Koide,
    • Journal Title

      Phsics Letters B

      Volume: 797 Pages: 1349-134912

    • DOI

      10.1016/j.phys,letb.2019.134909

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 荷電レプトン質量式: 残る問題は何か?2019

    • Author(s)
      小出義夫
    • Organizer
      日本物理学会年会(九州大学)
  • [Presentation] 荷電レプトンの質量式が示唆する課題2019

    • Author(s)
      小出義夫
    • Organizer
      素粒子物理学の進展2019(京都大学 基礎物理学研究所)

URL: 

Published: 2021-01-27  

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