2019 Fiscal Year Research-status Report
Construction of a new theory of opinion dynamics including the real image of society by introducing trust and mistrust
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19K04881
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
石井 晃 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (70183001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川畑 泰子 群馬大学, 社会情報学部, 助教 (20773708) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | オピニオンダイナミクス / 理論 / 合意形成 / 社会の分裂 / 社会物理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は信頼関係と不信関係の両方を扱えるように従来のオピニオンダイナミクス理論を拡張して、合意形成だけでなく、社会の分裂やsegrigationなども扱い、広く一般の社会で行われる全ての場合を記述できる理論を構築する。 この石井によって考えられた新しい理論は2018年10月の社会経済系の力学の国際会議DySES2018(パリで開催)で口頭発表され、オピニオンダイナミクス理論の専門家を含む多くの人から独創的な理論であると認めていただいた。 この新しい理論を用いると、今までのBounded Confidence Modelでは記述できなかった社会の分裂やsegrigation,polarizationを扱えるようになる。 オピニオンダイナミクス理論の適応範囲をほぼ社会現象全般に拡大し、Web上の様々な掲示板やSNSなどで意見が戦わされている現状を、記述する理論として構築する。これをN人へ拡張してシミュレーションし、様々なWeb上のテキストデータを用いた測定からの裏付けをして、これを社会システム工学・ウェブ情報学に活かす。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度(2019年度)は石井による新しいオピニオンダイナミクスの理論の基礎が前年までに発表されたことを受け、以下の事に応用した。 ①大人数で計算する ②カリスマ的な人を導入 ③全員から不信感をもたれている人を導入 ④社会の分裂 ⑤広告による影響 ⑥ホンネとタテマエの2成分のオピニオンダイナミクス理論を導入 ⑦人々の間のネットワーク構造(ランダムネットワーク、スケールフリーネットワーク)を導入 多くの国際会議に参加して積極的に発表し、オピニオンダイナミクスの国際会議GDNでは石井による新しいオピニオンダイナミクスの理論が国際的に認められ、また、上記の①、②、③、⑥については国際会議で発表。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度(2020年度)は、新型コロナウィルス感染防止のために多くの国際会議が中止や延期となっていて、当初の計画通りに国際会議で積極的に発表することは望めない。その分の予算の余裕で計算用のiMac Proを購入し、このオピニオンダイナミクスの理論について計算時間がかかる多くの人々(500人、1000人以上)の計算機シミュレーションに取り組む。また、先年度から行っている7つの研究:①大人数で計算する ②カリスマ的な人を導入 ③全員から不信感をもたれている人を導入 ④社会の分裂 ⑤広告による影響 ⑥ホンネとタテマエの2成分のオピニオンダイナミクス理論を導入 ⑦人々の間のネットワーク構造(ランダムネットワーク、スケールフリーネットワーク)を導入、で④、⑤、⑦を推進し、また、⑥についても異なる意味づけでの2成分オピニオンダイナミクスの理論を推進する。また、④については政治学者である西川賢教授(津田塾大)と共同でアメリカ政治における民意の分裂について研究を進め、論文を書く。
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Research Products
(21 results)