2019 Fiscal Year Research-status Report
Effect of fatty acid quality on sperm motility
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19K06446
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
森山 隆太郎 近畿大学, 理工学部, 講師 (30411573)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 長鎖脂肪酸 / 精子 / CatSper |
Outline of Annual Research Achievements |
肥満になると体内に蓄積・貯蔵される脂肪酸の量(クオンティティ)が増加すると同時に、脂肪酸の質(クオリティ)も不飽和脂肪酸リッチから飽和脂肪酸リッチへの変化が認められる。近年、この脂肪酸クオリティの変化が、さまざまな疾患に潜む重要な要素であると考えられつつある。本研究の目的は長鎖脂肪酸クオリティが精子の運動性に与える影響の一端を解明することにある。 本年度は、不飽和脂肪酸刺激による運動亢進時に活性化する精子内シグナル伝達機構の検討をマウス精子で行った。その結果、不飽和脂肪酸による運動亢進時にはHCO3イオンおよびCaイオンチャネルCatSperを介したCaイオンの流入が起きることを明らかとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
不飽和脂肪酸刺激による運動亢進時に活性化する精子内シグナル伝達機構の実験が順調に進んでいるため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
ほ乳類の精子鞭毛運動の惹起には、HCO3イオンによる精子内CaイオンとcAMPの濃度上昇を介してprotein kinase A(PKA)を活性化する(cAMP/PKA)経路の関与が知られている。そのため、不飽和脂肪酸刺激がcAMP/PKA経路を活性化するか検討する。また、精子特異的長鎖脂肪酸受容体ノックアウトマウス作製を目指して研究を推進する予定である。
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Research Products
(8 results)