2021 Fiscal Year Annual Research Report
性周期および内受容感覚が感情認識・制御に及ぼす影響:認知神経科学による検討
Project/Area Number |
19K07806
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
寺澤 悠理 慶應義塾大学, 文学部(日吉), 准教授 (30585790)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 内受容感覚 / 性周期 / 感情 / 自律神経機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
感情は身体内部状態の受容(内受容情報)と環境情報の統合的な理解によって生じると考えられる。しかし、脳と心におけるその過程は十分に解明されたとは言い難い。この問題を解くために、本研究では、日常生活において身体内部状態の変化が感情に及ぼす影響を如実に示す例として、女性の性周期に伴う自律神経活動の変動に着目した。 本年度は、一人の参加者に2週間の期間をあけて2度実験に参加していただくという形式で、34名分のデータを収集した。1度の実験では、実験室において、内受容感覚、基礎的な自律神経反応、感情認識傾向などを評価するための課題をおこなった。また、安静時および課題遂行時のfMRIの撮像を実施した。これらのデータは、性周期の変動に応じた、中枢および末梢神経系の活動の変化、またこれに対応する感情関連機能の変化を検討するために非常に有益なデータである。先行研究において自律神経機能や感情認識に変化があることはすでに報告されているが、本研究でもこれに準じた結果を得ている。一方、内受容感覚の変化については、これまでに報告が見られず、新たな視点を提供できるデータになっていると考えられる。 本研究は、COVID-19の蔓延により、対人環境における実験のスタートが当初の予定よりも1年以上遅れた。このため、研究結果の報告に十分な数のサンプル数に達していない。現在もデータの収集は継続しており、必要な数が十分に集まった段階で、行動データと自律神経、脳機能データをあわせた解析を行い、学術誌などに報告する予定である。
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Research Products
(5 results)