2022 Fiscal Year Annual Research Report
統合失調症者における喫煙の自己治療作用へのα7ニコチン性受容体と神経炎症の関与
Project/Area Number |
19K08070
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
和久田 智靖 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80444355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横倉 正倫 浜松医科大学, 医学部, 助教 (00529399)
間賀田 泰寛 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (20209399)
尾内 康臣 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (40436978)
桑原 斉 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50456117)
山末 英典 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80436493)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ポジトロン断層法 / 統合失調症 / ニコチン性アセチルコリン受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
統合失調症は、20歳代に発病する主要な精神疾患である。症状には陽性症状(幻覚妄想)、陰性症状(感情の平板化など)、認知機能障害(記憶力障害など)があり、陰性症状と認知機能障害に対する治療法はない。私たちは、アセチルコリン受容体サブタイプの一つであるα7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7nAChR)アゴニストが陰性症状や認知機能障害に有効であった知見をもとに、α7nAChRに特異的なPETトレーサー[11C]Me-QAAを用いて統合失調症者の脳内QAA結合能を予備的に検討したところ、症状の重症度とQAA結合能との間に負の相関がある可能性が示唆された。本研究では、これらの成果を発展させ、統合失調症者における喫煙の自己治療作用に着目し、PETを用いて統合失調症者の脳内α7nAChRと活性化ミクログリアに特異的なPETトレーサー[11C]DPA713結合能を測定することで、統合失調症者のα7nAChRと神経炎症の関係や、統合失調症者の喫煙がα7nAChRと活性化ミクログリアにおよぼす影響を明らかにし、新たな創薬標的を創出することを目指すこととした。 令和4年度までに、非喫煙者の統合失調症者22名と健常者22名が研究を完遂し、目標数を達成した。一方で、喫煙歴のある統合失調症者についてはリクルートに難渋し同意が得られなかった。研究期間を通してPETおよびMRI検査において有害事象はなかった。 現在までに解析可能な統合失調症者18名と健常者20名のデータを解析したところ、脳全体で統合失調症者のQAA結合能が健常者と比較して上昇傾向を示した。一方、DPA713結合能は健常者と有意差は認められなかった。今後、QAA結合能については症状の重症度やDPA713結合能との相関分析や、関心領域を設定しROI解析を行い、結果を国際英文誌に投稿する予定である。
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Research Products
(4 results)