2020 Fiscal Year Research-status Report
糖鎖免疫に基づくエクスポソームを介した難治性腸管炎症発症制御の解明
Project/Area Number |
19K08394
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新崎 信一郎 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (60546860)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 隆弘 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (30648184)
林 義人 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80647123)
飯島 英樹 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90444520)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エクスポソーム / 糖鎖免疫 / 炎症性腸疾患 / ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
原因不明の難治性疾患である炎症性腸疾患の発症や増悪に、食事抗原、精神的ストレス、抑うつ状態や気候変化といった環境因子(エクスポソーム)が関わると報告されているが、その詳細はいまだ不明である。我々はこれまで糖鎖免疫の見地から炎症性腸疾患の発症機構を検討してきたが、今回、エクスポソームが糖鎖免疫を介して腸炎発症や増悪に関わるのではないかとの仮説を立て、その機序および制御機構の解明を目指すことを目的として本研究を立案した。特に、精神状態に関わるエクスポソームが腸内環境との糖鎖免疫学的クロストークを介して腸炎を制御している可能性につき、患者検体やマウス実験腸炎モデルを用いた基礎的検討を行う。また、患者検体の検討結果と疾患経過、臨床背景との関連につき比較検討を行う。これらにより、エクスポソームの変化による炎症性腸疾患発症・増悪に関わる病態解明を目指す。 当該年度は、昨年度に引き続き、ストレス負荷下に実験腸炎マウスモデルを作成のうえ、血清や腸管上皮細胞、粘膜固有層リンパ球における炎症性サイトカインやストレス関連因子、各種ホルモン等の産生を検討し、腸炎増悪に精神的ストレスが関わる機序について基礎的な検討を行った。また、エクスポソームの変化が炎症性腸疾患患者の病態に及ぼす影響について、コロナ禍における精神的ストレスに着目し、ストレス増悪を自覚する炎症性腸疾患患者における疾患活動性とバイオマーカー、抑うつ関連スコアとの関連につき検討を行うとともに、血清等の臨床検体を採取して、各種ストレス関連因子や各種サイトカイン等の変動に関する検討を行った。今後さらに詳細な検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基礎検討および臨床検討ともに順調に研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究を更に推進するべく、ストレス下腸炎モデルにおける糖鎖を介した腸管免疫の関わりについて、基礎的な検討を進めていく。また臨床情報や検体の解析も推進し、精神的ストレスと疾患増悪に関わる臨床背景因子の関連について詳細な検討を行う。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Psychologic stress and disease activity in patients with inflammatory bowel disease: A multicenter cross-sectional study2020
Author(s)
Araki M, Shinzaki S, Yamada T, Arimitsu S, Komori M, Shibukawa N, Mukai A, Nakajima S, Kinoshita K, Kitamura S, Murayama Y, Ogawa H, Yasunaga Y, Oshita M, Fukui H, Masuda E, Tsujii M, Kawai S, Hiyama S, Inoue T, Tanimukai H, Iijima H, Takehara T.
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Journal Title
PLOS ONE
Volume: 15
Pages: e0233365
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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