2019 Fiscal Year Research-status Report
プロテオーム解析に基づくエクソソームを用いたIPMN良悪性診断法の開発
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19K08423
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
堤 康一郎 岡山大学, 大学病院, 助教 (40610910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白羽 英則 岡山大学, 大学病院, 講師 (40379748)
加藤 博也 岡山大学, 大学病院, 講師 (60619039)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | IPMN / プロテオーム解析 / 診断マーカー / FFPE / 良悪性鑑別 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の目標は、IPMN患者のFFPE組織を用いた網羅的プロテオーム解析の結果から得られた悪性IPMN診断マーカーの候補タンパク質に関して、ターゲット・プロテオミクスや免疫組織染色で検証し、絞り込みを行うことであった。当初予定していたターゲット・プロテオミクスの試薬が入手困難となり、免疫染色での評価を行った。その結果、悪性マーカーの候補として抽出したタンパク質Aに関して、プロテオーム解析に使用した症例と同一の検体で免疫染色にて評価したところ、その陽性率は、良性病変(low~moderate dysplasia)で22%(2/9)、悪性病変(high grade dysplasia)で100%(9/9)と矛盾はなかった。さらに10症例追加した検証でも同様の傾向があり、悪性マーカーとしての有用性が強く示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画から一部変更となったが、網羅的プロテオーム解析の結果から悪性マーカーの候補として抽出したタンパク質の検証として、免疫染色での評価とさらに症例を増やした検討により、悪性マーカーを同定できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
網羅的プロテオーム解析と免疫染色の結果から悪性マーカーとなるタンパク質Aが同定されたため、次に、当初の計画通り、膵液中エクソソーム内の同タンパク質の発現量を評価することにより、IPMNの良悪性診断が可能かどうかを検討する予定である。
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Causes of Carryover |
網羅的プロテオーム解析と免疫染色の結果から悪性マーカーとなるタンパク質Aが同定されたため、次に、当初の計画通り、膵液中エクソソーム内の同タンパク質の発現量を評価することにより、IPMNの良悪性診断が可能かどうかを検討する予定であり、当該検討に予算が必要であることから、今年度の支出の調整を行ったため次年度使用が生じた。
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