2021 Fiscal Year Annual Research Report
レポーターアッセイによる新規・大規模抗HBV薬スクリーニング系を用いた薬剤開発
Project/Area Number |
19K08458
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
須田 剛生 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (20447460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 直哉 北海道大学, 医学研究院, 教授 (10334418)
森川 賢一 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (60384377)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | HBV / 創薬 / レポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
B型肝炎ウイルス(HBV)は全世界で4億人の感染者が存在し、世界的に年間100万人がHBV関連肝疾患により死亡し、世界的な公衆衛生上の問題となる感染症である。しかしながらHBV感染症に対する治療薬は、エンテカビルやテノホビルに代表されえる核酸アナログとインターフェロン(IFN)に限定される。これらの治療により、ウイルス増殖の抑制は可能であるがcccDNAの消失といったHBV除去は困難な状況である。更に核酸アナログは生涯の内服が求められる。そのために、新規の抗HBV薬の開発は急務となる。我々は、HBVのウイルス蛋白の一つであるHBx蛋白が、自然免疫によるウイルス排除機構のkey player であるIFNシグナルを阻害する事を明らかにした。更に、他グループより他HBV蛋白も同様にIFNシグナル阻害を行う事が明らかになった。我々はこのHBV蛋白のIFNシグナル阻害作用に着目した新規の抗HBV のレポーターアッセイを構築した。すなわち、HBV恒常発現細胞にIFNシグナリング応答配列であるISRE下にレポートを導入し、細胞内のウイルス蛋白が減少するとレポータ活性が上昇する大規模スクリーニング系を構築した。今年度は、引き続き同スクリーニング系と北海道大学薬学部にて独自に合成された化合物ライブラリーをを用いて、新規の抗HBV 候補の大規模スクリーニングを行った。その結果、類似構造を有し抗HBV活性を細胞毒性のないレンジで発揮する化合物を複数同定した。更に、活性中心を予測し構造展開を試みることにより、最適化された化合物候補を検討している。
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Research Products
(17 results)