2019 Fiscal Year Research-status Report
がん化学療法後の全身性免疫炎症病態へのFusobacteriumの役割の解明
Project/Area Number |
19K08839
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中村 信元 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (10511321)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 圭史 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (10335804)
日野出 大輔 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (70189801)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | Fusobacterium / 発熱性好中球減少症 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はFusobacterium nucleatumが発熱性好中球減少症の発症に寄与することを見いだしたため、Fusobacterium nucleatumに着目し、化学療法や造血幹細胞移植時の全身性感染症やGVHDなどの炎症惹起、血管内皮障害、がん微小環境等に対する影響の実態を明らかにするとともに、Fusobacteriumを定量する簡便な測定系の開発を目指している。 現在、ヒトにおける臨床研究として、化学療法前後、造血幹細胞移植前後のタイミングで唾液と口腔内細菌の採取を順調に継続している。また、Fusobacterium自体が発熱性好中球減少症時の菌血症の原因となっているかどうかに関して、患者の血液培養ボトルより遺伝子を抽出し、PCR法で検討中である。 また、in vitroの検討として、口腔内細胞株に対して化学療法薬剤、Fusobacteriumを添加し、細胞障害や活性酸素などへの影響と、それに対する治療薬も候補のスクリーニングを行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床における患者検体の採取および解析は順調に進行している。ただし、コロナウイルスの影響でin vitroの実験は少し遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
・臨床検体のさらなる採取と解析をすすめる。 ・in vitroの基礎的な、Fusobacteriumの影響とその治療候補の検討についてさらにすすめていく。 ・抗Fusobacterium nucleatum抗体の作成について具体的にすすめていく。
|