2020 Fiscal Year Research-status Report
我が国における重症熱性血小板減少症候群の臨床的特徴と病態の解析
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19K08931
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
末盛 浩一郎 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (80571083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 正貴 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (60127917)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | SFTS / ファビピラビル / 異型リンパ球 |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年6月~2018年7月の間、西日本の医療機関で実施された医師主導型の臨床試験「重症熱性血小板減少症候群患者(SFTS)を対象としたファビピラビルの臨床試験」を国立感染症研究所と共同で行い、エントリーを終了。エントリーされた計26名のうち23名がSFTSの確定診断を得られた。全データの収集および不足データの補充を行った上でデータクリーニングを行い、詳細な解析(28日致命率、SFTSウイルス量の推移、ウイルス量と予後との関連性、ウイルス消失までの日数、患者背景、臨床症状およびその重症度評価、血液検査値およびその重症度評価、臨床症状の改善度、併存治療、有害事象、ファビピルビルの血中濃度など)を終了し、日本感染症学会にその結果を発表すると共に、2021年2月にPLOS Neglected Tropical Diseasesに論文発表した。
末梢血の異型リンパ球の解析においては、2020-21年に2名の新規患者が当院に入院し、形態学的解析を行った。共に軽症であったためか形態的にはT細胞系であり、表現型解析においてもT細胞系であった。これまでの形態・表現型解析ではB細胞系であったことから、重症度と異型リンパ球との相関が示唆され、興味深い解析となった。加えてこの疾患が稀少疾患であることから、同じくこの異型リンパ球に着目した研究「SFTS発病・重症化機構に関わる宿主因子の探索的研究(国立感染症研究所、研究責任者:鈴木 忠樹)」に協力し、単核球分離後に検体を送付し、解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
理由 2016年6月~2018年7月の間、西日本の医療機関で実施された医師主導型の臨床試験「重症熱性血小板減少症候群患者を対象としたファビピラビルの臨床試験」を国立感染症研究所との共同で行い、今年度でその結果を論文発表できたことは大きな成果と考える。一方、末梢血異型リンパ球の解析は2020-21年度は2件とまだ少ないが、着実に症例の蓄積は行えており、県内の医療機関にこの疾患の啓発を行い、検体収集に努めたい。
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Strategy for Future Research Activity |
「重症熱性血小板減少症候群患者を対象としたファビピラビルの臨床試験」の学会発表および論文発表を終えることができたが、貴重な研究であるため、サブ解析を行い、新規知見があれば、学会発表や論文発表を予定している。 末梢血異型リンパ球においては、当県での患者発生数が減少していることから、県内での検体収集に努めると共に、この貴重な検体を全国で検体収集している 国立感染症研究所と連携することで、病態解明に寄与していく。
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Causes of Carryover |
(理由)愛媛県でのSFTS発症数が予想以上に少なかったので(現時点で当院では2019年:1例、2020年:1例、2021年:1例を症例を蓄積)、解析対象症例が十分に確保できず、研究費を次年度に繰り越すことにした。 (使用計画)対策として愛媛県内の各医療機関にSFTSの啓発を行い、研究対象症例数を増やす方針を進めている最中である。そのため、繰り返し研究費が必要となる。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] A multicenter non-randomized, uncontrolled single arm trial for evaluation of the efficacy and the safety of the treatment with favipiravir for patients with severe fever with thrombocytopenia syndrome2021
Author(s)
Suemori K, Saijo M, Yamanaka A, Himeji D, Kawamura M, Haku T, Hidaka M, Kamikokuryo C, Kakihana Y, Azuma T, Takenaka K, Takahashi T, Furumoto A, Ishimaru T, Ishida M, Kaneko M, Kadowaki N, Ikeda K, Sakabe S, Taniguchi T, Ohge H, Kurosu T, Yoshikawa T, Shimojima M, Yasukawa M.
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Journal Title
PLOS Neglected Tropical Diseases
Volume: 15
Pages: e0009103
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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