2021 Fiscal Year Research-status Report
Effects of near infrared radiation and volatile anesthetics on myocardial ischemia and reperfusion injury in hypergrycemia
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19K09352
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
田中 克哉 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (30263841)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 近赤外線光 / 心筋虚血 / 吸入麻酔薬 / イソフルラン / 虚血再灌流 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初、ウサギの心筋虚血再灌流モデルに近赤外線光を照射することで心筋虚血再灌流傷害に対して心筋保護効果を発揮するか評価することが、主要な評価項目であった。しかし、昨年同様令和3年度も近赤外線光照射装置を手に入れることができなかったこと、およびコロナウイルス感染蔓延による研究時間削減で当初の研究目標を得ることはできていない。 令和2年度はウサギの個体から細胞に近赤外線光を照射する予備実験を行ったが照射の有無で反応の差はなかった。令和3年度も同様の予備実験を行ったが、令和2年度同様の結果であった。 美容領域の民生品で近赤外線照射ができる装置がいろいろあるが、それらを用いて心筋細胞に近赤外線光を照射して実験を行った。照射時間を30分、1時間、2時間および3時間といろいろ変えてみたり、照射装置を変更してみたが照射の有無に細胞死の割合に差は認められなかった。心筋細胞には細胞培養液の酸素投与を一時的に遮断することで心筋虚血再灌流傷害を模倣するようにした。酸素遮断時間も30分、60分、90分と時間を変えて細胞死の割合を測定した。現在のところ、虚血時間と照射時間の組み合わせで近赤外線照射による心筋細胞の生存に与える影響を評価しているが、近赤外線光照射が心筋細胞の生存に影響を及ぼすという結果は得られていない。本来、令和3年度で研究期間終了であるが、もう一年期間を延長して、再度、実験計画を修正して実験を行うこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
心筋に940nm付近の波長の近赤外線光を照射して、細胞培養液の酸素投与を一時的に除去することで虚血再灌流状態を模擬的に作成して照射群と非照射群で細胞死の割合に差があるか評価した。令和3年度は照射時間を30分から3時間までいろいろと変更したり、照射装置を変えてみたりしたが、両群に有意な差はなかった。この原因として、民生品の使用では十分な照度を有していない可能性があること、培養細胞の実験では虚血再灌流傷害を模擬的に作成するのが困難なことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年同様、十分な照度を持つ近赤外線光照射装置を探す、または全国の工学部系の研究室で近赤外線照射を研究している教室を探してアドバイスをもらう予定である。 引き続き、照射装置の取得、照射時間などの実験プロトコールの最適化、虚血再灌流傷害の作成に関する実験プロトコールの最適化を文献検索等も含めて再度見つめなおす。
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Causes of Carryover |
(理由)予定した研究計画が十分に機能していないので、次年度修正して実施することになり次年度使用額が生じた。 (使用計画)近赤外線照射に要する器材や消耗品を物品費と旅費と合わせて使用する予定である。
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Research Products
(7 results)